【あの一言】
河野談話の検討結果~慰安婦問題は?
解説委員・出石直 今回の検討では、当時最大の焦点だった慰安婦の募集に際しての“強制性”についてのやり取りもあきらかになった。韓国政府は、一部に強制性があったという限定的な表現に強い難色を示し、日本側は、それまでの調査結果を踏まえて“強制連行”は確認できない、事実を曲げた結論は出せないとして、最終的に「総じて本人たちの意志に反して」という表現で決着した。検討結果は、先の石原元官房副大臣の証言をおおむね裏付ける結果となっている。検討チームの座長を務めた但木敬一元検事総長は「日本側は、認められない事実については認めておらず、韓国政府も譲れない点は譲っていない」との見解をした。事実関係は曲げていない。菅官房長官は「河野談話は見直さない。これを継承するという政府の立場はなんの変わりもない」と述べ、河野談話の作成過程や内容について繰り返されてきた議論に、一応の決着をつけた形。
2014/06/21 NHK総合[時論公論]
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