【あの一言】
日米首脳会談・日本外交の針路は?成果は?課題は?
マサチューセッツ工科大学シニアフェロー・岡本行夫 (今回の日米首脳会談は)90点つけていい。いい雰囲気の会談でそれに至る日米関係というのが去年半ばぐらいからギクシャクしていた。中国の防空識別圏への対応をめぐっても、民間航空機の日米の対応が割れた。安倍首相の靖国参拝をめぐっても、米国からクレームがついたりした。
2014/04/27 NHK[日曜討論]
法政大学教授・鈴木佑司 これ以上日米関係がまずくなるのを止める役割を果たした。尖閣諸島問題が起こった2010年くらいから合意できていればアジアの国々を惑わせなかったのではという意味でクリントン前長官はアジアを重視すると示した時以来、もう少し早く合意すべきだった。合意内容は冷戦が終わっているのに冷戦的な発想や冷戦的な枠組みを確認することで止っている。次の時代のステップをどう示すかをもう少し語って欲しかったし議論してほしかった。
2014/04/27 NHK[日曜討論]
慶應義塾大学教授・渡辺頼純 (今回の日米首脳会談は)A評価。日本が交渉に入ったのは昨年7月23日、出遅れていたTPPがよくここまで来た。
2014/04/27 NHK[日曜討論]
東京大学大学院教授・高原明生 基本的には非常に成果のあった首脳会談。尖閣諸島をめぐる日中対立の事態をエスカレートさせない決意を米国が示したのは効果的な抑止になる。ヘーゲル国防長官の訪中時でも見られたが米国と中国が今後どのように関係を築くかの難しさが際立った内容になったのではないか。
2014/04/27 NHK[日曜討論]
島田敏男解説委員 安全保障面での日米同盟強化が目立ったが一方でTPPへの問題が少し遅れている。このアンバランスをどう考えるか。
2014/04/27 NHK[日曜討論]
マサチューセッツ工科大学シニアフェロー・岡本行夫 仕方がない。これが現状で望みうる最大のところ。尖閣防衛についてはこれで米国第7艦隊が出てきて日本の自衛隊と一緒に中国海軍と戦ってくれるんだという期待、想定は間違い。あくまでも安保条約5条の下で共同行動を行う。中国とドンパチをすることだけではなく米国が早期警戒管制機を領空に飛ばしてその得た情報を日本に流すことでも十分安保条約5条の下。要は中国に対する抑止なのでああいう文言が入ったことは非常にいい。TPPはこれでもう完全に妥結する道筋がついたと思う。
2014/04/27 NHK[日曜討論]
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