【あの一言】
日銀・苦渋のマイナス金利導入
解説委員・今井純子 心配なのは、中長期的に見てどこまで強力な劇薬を打ち続けるのかということや、その副作用はどうなのかという点。日銀・黒田総裁は記者会見で、「まだ緩和の余地はある」と何度も強調しているが、日銀は既に年間に国が発行する国債をまるまる買う規模で市場から国債を吸い上げ、大量のお金を供給している。このままでは数年で国債が市場から出てこない状況になるのではないかという懸念がある。
2016/01/30 NHK総合[時論公論]
解説委員・今井純子 今年に入ってからの金融市場の混乱は中国や中東という海外が震源地。日銀が単独で金融緩和に踏み切っても、根本的な問題は解決しない。今後、中国の経済がさらに悪化したり、日本が頼みの綱としている米国経済の先行きに不安が出てきた場合、もっと強い劇薬を求められることになりかねない。日銀が、副作用に目を配りながらどのような手を打っていけるのか、今後難しい舵取りが求められる。
2016/01/30 NHK総合[時論公論]
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