【あの一言】
どうなる・米国とロシア
法政大学・法学部教授・下斗米伸夫 プリマコフというロシアの中東専門家がいるが、キッシンジャーとプリマコフの関係が米ロ関係の裏チャンネルに相当する。ロシア重視のティラーソンを国務長官に推薦したのはキッシンジャー。今、国際政治のパラメーターが全部変わってきている。中でもエネルギーというパラメーターにキッシンジャーは注目している。つまり中東とロシアと米国が新しいパラメーターをエネルギーで見ている。「石油の帝国」の著者・スティーブコールはエクソンモービルについて「米国という国の中におけるもうひとつの国だ」と書いている。実はロシアの中にもロスネフチという同じような企業があり、この会社がモデルにしたのもエクソンモービル。
2017/02/17 BS11[報道ライブ INsideOUT]
寺島実郎 8年前に登場してきたオバマ政権はエネルギー政策の主軸を再生可能エネルギーにするとしてグリーンニューディールを掲げて登場してきたが、気がつけば今の米国はエクソンモービルが化石燃料の米国を背負って立つような形でトランプ政権の主軸のところで外交の責任者として登場してきている。そこに大きなパラダイムの転換、化石燃料シフトを感じる。トランプ政権は石油ビジネスの中核にいるエクソンモービルに軸足を置いた外交戦略をとっている。これが中東政策やサウジアラビアやイランとの関係で大変大きな意味を持つ。
2017/02/17 BS11[報道ライブ INsideOUT]
法政大学・法学部教授・下斗米伸夫 米ロ関係を見ているとむしろ米国に危うさを感じる。ロシアは脅威だという見方だが、軍事費を考えると例えばロシアとサウジアラビアではサウジアラビアの方が軍事費が大きい。サウジアラビアはISの問題でもテロの問題でもいろいろな意味でキーファクターで、ロシアの問題を見ると同時に中東も見ていく必要がある。
2017/02/17 BS11[報道ライブ INsideOUT]
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