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【あの一言】

米中貿易摩擦・激化する攻防はどこへ向かう
解説委員・神子田章博
米中貿易摩擦で大きく落ち込んだ中国経済は、下げ止まりの兆しを見せているが、これは米中摩擦の悪影響をカバーしようと公共投資を大幅に拡大したことによる面が大きい。中国は今、民間の活力を生かした経済へモデルチェンジを図ろうとしており、公共投資の拡大は、あくまで緊急避難的なもの。いつまでも続けるわけにはいかない。中国としては今年10月に迎える建国70年という重要な節目を、なんとか経済が安定した状態で迎えたいと考える習近平指導部としてもできるだけ早期の米中合意を望みたいところ。ただ、米国が中国にとって、あまりに不平等な条件を押しつけようとすれば中国側も簡単にうんとは言えない。米国としても、交渉の成果を確保する一方で、中国のメンツも保つような知恵が求められている。
2019/05/10 NHK総合[時論公論]

解説委員・高橋祐介
トランプ大統領は強気の発言をしているが、実は時間的余裕はそんなに多くない。大統領選挙は来年11月だが、すでに野党・民主党では20人を超える候補者たちが名乗りを上げ、来月からテレビ討論会も始まる。自分も再選キャンペーンに早く専念したい。実は中国に対する認識の厳しさでは、今の民主、共和両党の間にあまり大きな違いはない。ただ、トランプ再選の鍵を握るのは中西部の各州でそこには微妙な温度差もある。安い中国製品に押されていた製造業で働く白人労働者層は、中国に対する強硬姿勢を歓迎する一方、中国による報復関税で打撃を受けた大豆農家などは長期化する対中交渉に不満を募らせている。このため、トランプ大統領としては、中国側の出方を見極めながら、早期に大筋合意にこぎ着け、習近平国家主席と最終決着を図りたいのが本音。
2019/05/10 NHK総合[時論公論]

解説委員・高橋祐介
トランプ政権は中国が合意を着実に実施に移すよう履行を検証するシステムを作りたいとしている。中国が仮に合意に違反した場合、直ちに関税引き上げなどの制裁を課し、中国がそれに報復できない仕組みの必要性を主張している。「その場しのぎの口約束にはだまされない」、それこそがトランプ政権とこれまでの政権との違いであり、とりわけ、交渉責任者のライトハイザー通商代表は経験豊かな法律家であり筋金入りの対中強硬派。合意の草案作りでも文言を一つ一つ英語と中国語で精緻に照らし合わせ、抜け穴が出来ないよう、点検を怠らない。このため、技術移転の強制などの問題も中国による法律改正を米国は強く求めている。
2019/05/10 NHK総合[時論公論]

解説委員・神子田章博
中国政府は外国企業が中国企業に最新技術を移転するよう強制している問題について米国は政府主導による知的財産権の侵害だと批判した。さらに中国が国有企業に対して補助金を通じた優遇策を取っていることについても国際ルールに違反しているとして見直しを要求している。いずれの問題も折り合いがついていない。中国から見れば米国の主張は、経済活動に対する共産党の関わりを認めないという、いわば国の成り立ちの根幹に関わる構造的な問題であり、容易に譲歩できるものではない。米国との間で、いったん合意が成立したものについても、共産党の統制を重んじる保守派との調整に手間取っている。
2019/05/10 NHK総合[時論公論]

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