11月6日、その日も空は晴れ、そう寒くもなく穏やかな天候だった。
朝、8時半ごろ自宅を出て、市川橋を渡り、江戸川の土手を北上した。
土手からは、相変わらず大勢の人々が、野球に興じる姿や散歩、ジョギング、サイクルリングを楽しんでいる様子が目に飛び込んできた。...
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11月6日、その日も空は晴れ、そう寒くもなく穏やかな天候だった。
朝、8時半ごろ自宅を出て、市川橋を渡り、江戸川の土手を北上した。
土手からは、相変わらず大勢の人々が、野球に興じる姿や散歩、ジョギング、サイクルリングを楽しんでいる様子が目に飛び込んできた。
15分ほど走ると、東金町の辺りで、土手から離れ、水元公園への入り道となる桜並木に降りて、その入り口に向かった。
そこに至ると、深い森の匂いが感じられた。手前の林から、湖へと進み、その奥の深い森林の中にと分け入った。
途中、もう既に紅葉の真っただ中にある、楓が林立する駐車場を通り、スマホにその姿を収めた。
その森の中では、入り組んだ沼のような一帯があり、いにしえからの木々が水から立ち上がり、その太い枝に「カワセミ」が静かに止まっていた。
ひと気を感じさせないように、囲っている塀の窓から、大きな望遠レンズで狙いを定めている何人かのカメラマンも興奮気味に、その生態を追っかけていた。
カワセミも、仲間が来ると、動き出そうとするが、私がいる間は、一度翼を開いたきり、首を動かすだけだった。
深く沈む、その静けさは、東京にいることを忘れさせてしまった。
長いその森を過ぎると、大場川沿いを走り、水門から左折して、その日は中川を初めて北上した。
少しの間、車が通る、舗装された道が続いたが、間もなくすると、砂利道になって、その状態がずっと続いた。
三郷放水路から外かく環状線に沿って、走っていると、見知った道に差し掛かり、右折してそのまま走っていると、いつしか水元公園に戻った。
その日は、水元公園から、江戸川に出て、寅さん公園の前を通り、そのまま市川の自宅に戻った。
帰り道は、追い風で疲労感は、ほとんどなかった。自宅に戻ると正午に近かった。
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