荒川慕情(その28)
11月15日、今朝の空は鈍よりし、雨が降っていた。
そこで、サイクリングは止めて夕方、まだ探検(?)仕切れていないJR平井辺りを探訪することにした。
14時半に、JR市川駅から平井駅に向かった。
僅か9分で、江戸川、荒川を渡って、その駅に着いた。...
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11月15日、今朝の空は鈍よりし、雨が降っていた。
そこで、サイクリングは止めて夕方、まだ探検(?)仕切れていないJR平井辺りを探訪することにした。
14時半に、JR市川駅から平井駅に向かった。
僅か9分で、江戸川、荒川を渡って、その駅に着いた。
毎日通勤で、通っているのだが、平井駅で降りるのは初めてだった。
平井が、江戸川区であることを知ったのもここ1ヶ月のことだった。
自分の知識が甘いのを思い知らされた感じであった。
南口から降りて、なんとなく荒川の方向へと、道しるべもないままふらっと歩いた。
JRの鉄橋が見えてきたので、多分そこが荒川だろうと思った。
その予感どおり、何とか荒川にたどり着いた。
季節のせいかなんとはなしに寂しげな風景であった。
スカイツリーも大きくは見えるが、もやっていた。
土手から、広い河原に出て、川に近づくと、縁ぎりぎりで釣りを楽しんでいる黒い影があった。
川辺ぎりぎりには、秋を思わせる枯れ木が並んでいたが、一点赤い実をたわわに熟したグミの実が目を射てきた。
川幅が広い荒川であるが、この季節は陽が落ちるのが早く、もう夕暮れが始まっていた。
川の真ん中では、水鳥たちが、それでも戯れているのが目に入ってきた。
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寅さんサミット(その27)
11月8日、今日私は、いつものように市川橋を渡り、東京都側の土手を柴又の「寅さん記念館」を目指して走った。
その辺りで、昨日と今日の2日に亘って、「寅さんサミット」が開催されるとの情報を得ていたからだ。
今日は、7時に家を出てきた。...
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11月8日、今日私は、いつものように市川橋を渡り、東京都側の土手を柴又の「寅さん記念館」を目指して走った。
その辺りで、昨日と今日の2日に亘って、「寅さんサミット」が開催されるとの情報を得ていたからだ。
今日は、7時に家を出てきた。走り出すとたまに雨粒が顔にあたった。
空は曇天で、重い雲が立ち込めていたが、小鳥たちのさえずりが、耳に心地よかった。
20分も走ると「寅さんサミット」の会場に到着した。その頃は、小粒の雨に変わっていた。
期待したほどのスケール感はなかったが、第1作からのロケ地順にポスターが貼られ、その土地の食材などが楽しめるコーナーが続くと想像した。
8時近くでは、まだ開店していなかった。
全ロケ地が揃っている訳ではなかったが、第一作目の「奈良県斑鳩町・男はつらいよ」、「東京都新島・柴又より愛をこめて」「東北地方の復興支援・原風景を取り戻す火が来ることを願って」「ウィーン市・寅次郎心の旅路」等々とロケ地が続いていた。
その展示会場を出て、私は「寅さん記会館」に闖入した。
その時間には、まだ開場していなかったが、開いているシャッターから、失敬し「葛飾柴又撮影所」なるセットをスマホに収めた。
奥からは、準備の人たちの声が活発に聞こえてきていた。
記念館の横の階段とスロープを上がると、自転車を置いてきた公園に戻ってきた。
屋根のついた休憩所では、帽子を深く被った女性が一心に水墨画で「江戸川の風景」を描いていた。
時間は、まだ8時半であった。
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秋深し(その26)
11月1日、早いもので今年も後2ヶ月となった。
今日は、亀戸中央公園を目指して、江戸川を渡り蔵前橋通りを一直線に走った。時計は8時40分頃だった。
朝、会社への通勤の際に電車の窓越しの、気になる情景を確かめる狙いがあった。
荒川の長い鉄橋を渡った河原に、ピンク色の小さい花の咲いた大きな花壇がこの季節には毎日見える。...
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11月1日、早いもので今年も後2ヶ月となった。
今日は、亀戸中央公園を目指して、江戸川を渡り蔵前橋通りを一直線に走った。時計は8時40分頃だった。
朝、会社への通勤の際に電車の窓越しの、気になる情景を確かめる狙いがあった。
荒川の長い鉄橋を渡った河原に、ピンク色の小さい花の咲いた大きな花壇がこの季節には毎日見える。
次の旧中川を渡ると、紅葉した木々が見える一帯が目に入る。
実は、そこに着くまで、その公園の名前すら知らなかった。
平井大橋を渡ると、荒川の河原に下りてみた。
想像していた通り、そこには赤とピンクのコスモスの花が一面に咲いていた。
一輪一輪は、可憐だが一面に咲く様は、彩があって華やかに感じた。
今日は10時から、その河原を市民がロードレースを開催するのだと聞いた。
そこから、もう一度、蔵前橋通りに出て、旧中川を渡ると、そこがお目当ての公園だった。
予想通り、川沿いに素晴らしい秋が感じられた。
川面には、5人乗りのボートが何艘も水の上を走っていた。
公園の中に入ると、小鳥たちのさえずりが聞こえてきた。
もう別世界である。
予想外に広い公園は、総武線を跨って広がっていた。
空を見上げると、秋らしい筋状の雲とスカイツリーが対照的に浮かんでいた。
その佇まいに「まだまだ知らない、心が和むところがいろいろあるんだな」と思った。
帰り道、私を追い越して行ったサイクリング車の後ろに「ただいま全国一周中」とのサインがあった。
今日も素晴らしいサイクリングだった。自宅に戻った時、時計は11時30分だった。
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