江戸川から中川を通って、「亀有」こち亀へ(その64)
9月18日、その日の空はどんよりとした雲が立ち込めていた。
私は、9時に自宅を出て、市川橋で江戸川を都側に渡り北上し、亀有駅にある「こち亀」を目指した。
河原から土手にかけて、無数の小鳥たちが乱れて飛んでいた。...
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9月18日、その日の空はどんよりとした雲が立ち込めていた。
私は、9時に自宅を出て、市川橋で江戸川を都側に渡り北上し、亀有駅にある「こち亀」を目指した。
河原から土手にかけて、無数の小鳥たちが乱れて飛んでいた。
さながら映画「鳥(バード)」の一シーンを見ているようだった。秋雨前線の影響かも知れないと思った。
寅さん公園の前を通るといつものように、人が集まり、歓談していた。
国道6号線、常磐線の下をくぐり、土手に登ると、一般道に降りて、先ず金町の駅を目指した。
結構「東金町」の住所が続き、やっと金町に入った。
驚いたことに、金町は高層マンション建設のブームのようで、数棟の建物を横目で見た。
常磐線を目印に「亀有」に向かうと、中川にぶつかった。
その川の側道を走ると、大場川から中川に入った数週間前の情景と合致した。
一度通った、記憶が蘇ったのだった。
ヨーカ堂が対岸に見える「中川橋」を渡って、亀有周辺に近づいた。
信号で止まった際に、自転車に乗っている隣の人に、道を聞き、亀有駅に向かった。
街は、祭りで華やいでいた。
やっと「亀有駅」の交差点にたどり着いた。
「こち亀」オブジェの前は、黒山の人の群れができていた。家族連れで来ている人々は、両津勘吉を中心にした3人の像の中に、自分も加えて、家族に写真を撮ってもらっていた。
一様に楽しさ一杯で、笑いに満ちていた。JR亀有駅構内に入ると、改札口の床には、一面に、こち亀の単行本の表紙等が貼ってあった。今まで見たことのない、煌びやかな通路だった。
もう少し、そこに滞在したかったが、雨が降ってきたので、急いで帰ることにした。
帰途は、中川を見つけるまで、少し迷った。やっと6号線に入り込み、京成金町線の軌道の側道を柴又の方向に走った。その線は予想に反し単線であった。
今時、単線で都電の様に専用軌道の上を走っているのだった。
暫く走ると、柴又に出て、そこから江戸川の土手に出た。出るとそこは馴染みのある「寅さん公園」だった。
なるほど、亀有、金町、柴又といった町は、こんなに近いのかと思った。
小雨の降る中、その日は帰途を急いだ。自宅に着くと時計は11時半ごろだった。
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(その64)金町、亀有、柴又
江戸川を市川橋から「寅さん公園」を通って「水元公園」へ(その63)
9月4日、九州地方には台風12号がやってきている影響で、東京周辺でも空は朝からどんよりとしていた。その日は、出発が少し遅れ、9時ごろとなった。
江戸川を市川橋で渡って、都側を北上した。土手や河原では健康志向の人々が走り、歩き、野球をするなど、賑わいを感じるほどだった。...
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9月4日、九州地方には台風12号がやってきている影響で、東京周辺でも空は朝からどんよりとしていた。その日は、出発が少し遅れ、9時ごろとなった。
江戸川を市川橋で渡って、都側を北上した。土手や河原では健康志向の人々が走り、歩き、野球をするなど、賑わいを感じるほどだった。
10分も走り「北総鉄道」の鉄橋の下を走ると、柴又の「寅さん公園」に着いた。そこには朝から人が集まり何やら楽しそうな景色が見えた。
更に走る続け、国道6号線、常磐線の鉄橋をこぐり、暫く走ると、水元公園に入る道が見えてきた。
その並木道を抜けて、水元公園に入ると、豊かな森林が迫ってきた。ただ木々の中に混じった黄色の葉っぱが、もうすぐ来る秋の訪れを感じさせた。
中に入り、少し走ると、雨が降ってきた。少し雨脚が強くなったので、屋根がある休憩所で雨宿りした。
そこには、蜻蛉採集の網を持った父親連れの少女や一人で散歩している風の中年のおじさんが、一緒に雨を避けていた。
水元大橋を渡り、公園の奥に入ると、そこは大規模な「防災訓練」の会場となっていた。
警視庁や消防、日本赤十字、そしてボランティアの人などが、大勢集まっていた。そのおかげでメイン通りが封鎖され、やむを得ず湖畔の細い道を走った。
その頃になると、雨は止んでいた。
期待していた野鳥達も、そういうことを見越してどこかへ行ってしまったとみえて、見当たらなかった。
そのまま大場川のある出口から、公園を出て、公園に沿うように走った。
走りながら、横目で見ると、広い池が目に入ってきた。水元公園小合内溜だ。
釣り人が大勢いた。そこにちょっとした滝があった。
蒸し暑い陽気に、一服の清涼剤のような快さが感じられた。
そこで、一休みして、水元公園の外縁を走り、江戸川へと向かった。
11時半ごろには自宅に戻っていた。その日は湿度が高く、その上まだ夏の気温で、じっとりし、爽快な後味ではなかった。それにしても水元公園の外縁はよく整備され、綺麗な佇まいであった。
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