【隅田川シーズンズ】
赤く染まる紅葉、そして群がる錦鯉・・・成田山公園へ行く(その178) 11月11日、その日の朝8時29分、総武快速線に乗って、市川駅を出発し、成田駅に向かった。
秋の紅葉の赤色ほど、鮮やかな景色があるだろうかと、思いながら、大きな池へと下って行った。 その池には、大きな鯉が悠々と泳ぎ、緋鯉がその美しい体をくゆらせながら、時折水しぶきを上げて回遊していた。 周辺には、既に赤くなった紅葉が、その池に覆いかぶさるように、秋の景色を形づくっていた。 例年より暖かい、今年の秋は、この辺りの紅葉の季節が来るのを遅らせていると感じた。 スマホカメラでは、紅葉している場面を中心に撮っているので、それなりの絵には撮れているが、紅葉の本番は少し早いと言えた。 それにしても、大きな池の周りでは、紅葉と枯れ葉が深まる秋の静けさを伝え、池のさざ波はその姿を優雅に映し出していた。 池の周りを一周すると、琴、三味線の音が聞こえてきた。この風景には、やはり和風の音が欠かせないと思った。 段々と人が増え、道ですれ違う人々も、楽しく会話をしながら歩いていた。 この季節は、特に日本の風景の一番良い処が出ているような気がし、来る厳しい冬に備える心情とマッチしているように思えた。 途中、松尾芭蕉の句の碑が立っているのに気が付き、その時代とのシナジーを味わった。 帰り道は、ウナギのかば焼きの匂いを嗅ぎつつ、参道を歩き、JR成田駅に向かった。 戻る |