野球日本代表が合宿スタート・世界一奪還にかける思い(10月23日)
東京五輪で金メダルを目指す野球の日本代表。その前哨戦となる国際大会・プレミア12が来月開幕するのに合わせて、22日から宮崎で1次合宿がスタートした。日本シリーズに出場中のジャイアンツ・ホークスの選手を除く代表は初日からサンマリンスタジアムで守備練習やバント練習などで汗を流した。
「世界一になるという目標をしっかりと持つ」稲葉篤紀監督の言葉は明快だ。トップチームが10年間優勝を逃し続けている現状を深刻に受け止めているのは選手も同様だろう。...
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東京五輪で金メダルを目指す野球の日本代表。その前哨戦となる国際大会・プレミア12が来月開幕するのに合わせて、22日から宮崎で1次合宿がスタートした。日本シリーズに出場中のジャイアンツ・ホークスの選手を除く代表は初日からサンマリンスタジアムで守備練習やバント練習などで汗を流した。
「世界一になるという目標をしっかりと持つ」稲葉篤紀監督の言葉は明快だ。トップチームが10年間優勝を逃し続けている現状を深刻に受け止めているのは選手も同様だろう。4年に1回開催されるプレミア12は今回が第2回目の新しい大会。今回も世界ランキング上位12の国と地域で争われる。第1回大会で日本はオープ二ングラウンドを5戦全勝で首位通過したものの決勝ラウンド準決勝で韓国に最終回まで3-0でリードしておきながら大逆転負けを喫し3位に終わっている。その際の投手継投が批判を呼び、指揮を執った小久保監督の辞任劇にもつながった。あの屈辱から4年。今大会での優勝は至上命題である。
初代王者となった韓国をはじめ、世界の強豪ぞろいのなかで結果を出すことが問われる侍ジャパン。初日の練習を終えた稲葉監督は「選手も精力的に動いてくれた。非常に良い練習ができたのではないか」と満足げな表情を浮かべた。28日からは合宿地を沖縄に移して異例の2次合宿まで行う予定になっており、V奪回にかける思いの重さが伝わってくる。なお、合宿直前に楽天イーグルスの松井裕樹と森原康平両投手の辞退が発表になっている。松井には前回のリベンジが期待されたが残念ながらその機会は持ち越しとなった。
日本はオープニングラウンドでは台湾、ベネズエラ、プエルトリコと同グループ。いずれも侮れない相手ぞろいだ。ラグビー日本代表の快進撃に大きな刺激を受けたという稲葉監督は「初戦の入りが非常に重要。初戦に良い勝ち方をすると、ファンと選手が一体となって力以上のものが出せると実感した」と語る。開幕戦のベネズエラに快勝して波に乗りたいところだ。
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日本シリーズ・ホークスが連勝・ジャイアンツ逆襲の鍵は?(10月22日)
令和初の王者はどちらか?19年ぶり巨人vsソフトバンクの顔合わせとなったプロ野球日本シリーズは第2戦まで行われ、まずホークスの連勝でスタートした。22日からは舞台を東京ドームに移し、ジャイアンツがホームで逆襲を図ることとなるが、ここまでの両軍の戦いぶりをおさらいしてみよう。
第1戦は今季限りでの引退を表明している阿部慎之助が2回に先制ソロを放つが、直後にグラシアルが逆転2ランを決める。その後はホークスが試合の主導権を握る展開。...
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令和初の王者はどちらか?19年ぶり巨人vsソフトバンクの顔合わせとなったプロ野球日本シリーズは第2戦まで行われ、まずホークスの連勝でスタートした。22日からは舞台を東京ドームに移し、ジャイアンツがホームで逆襲を図ることとなるが、ここまでの両軍の戦いぶりをおさらいしてみよう。
第1戦は今季限りでの引退を表明している阿部慎之助が2回に先制ソロを放つが、直後にグラシアルが逆転2ランを決める。その後はホークスが試合の主導権を握る展開。その後も効果的に追加点を重ねたホークスが7-2でジャイアンツを押し切って初戦をものにする。先発・千賀は7回を1失点の好投でエースの責任を果たした。
続く第2戦はメルセデスと高橋礼が一歩も譲らぬ投手戦に。両チーム無得点のまま迎えた7回裏、代わった大竹が不運なエラーによる出塁を許すと、工藤監督はすかさず代走に周東を送り、Gバッテリーに揺さぶりをかける。そこでエンドランを決められ、勢いづいた鷹打線につかまってしまう。試合終盤の怒涛の攻撃で6点を奪われ、試合の大勢は決してしまった。ジャイアンツは最終回に連打で3点を返す意地を見せたが、不味い走塁もありあと一歩届かず連敗を喫した。
これでホークスはCS1stステージから破竹の8連勝。ポストシーズンの最多連勝記録を更新した。さらに驚くべきはホークスのホームでの圧倒的な強さだ。日本一に輝いた2011年のドラゴンズとの第7戦から連続して6度の日本シリーズで実に本拠地では14戦負けなし。いずれもシリーズを制しているのだから恐れ入る。一方のジャイアンツにとっては日本シリーズでの連敗スタートは9度目。だが、そのうち直近で逆転優勝したのが19年前の対ホークス戦、いわゆるONシリーズの時である。この時は2連敗のあと4連勝で逆転優を果たした。ある意味、良いジンクスともいえるか?
ジャイアンツの逆転優勝への突破口はホークスの抑えの攻略だろう。CSでは完璧なリリーフを見せていた高橋純平が第2戦では3つのフォアボールを連発し自滅。大舞台の魔物に魅入られたかのような乱調ぶりだった。急きょスクランブル登板した森も3連打を浴びるなど安定感を欠いている。ここは十分付け入るスキがあるだろう。そのためにはここまで絶不調の坂本・丸の1・2番コンビの覚醒が必須条件となる。何しろ二人合わせて19打数1安打では如何ともしがたいところ。打線の組み直しなど思い切った采配もあり得るかもしれない。注目の第3戦は18時15分プレイボールだ。
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運命のドラフト・佐々木はM、奥川はSが交渉権獲得(10月18日)
超高校級投手の2人が最大の注目を集めた今年のプロ野球ドラフト会議。ともに複数球団の競合となり、恒例のくじによる抽選が行われた。
高校最速163キロを誇る“令和の怪物”佐々木朗希(大船渡高校)はパ・リーグの複数球団が1位指名を公言。結果、西武、楽天、ロッテ、日本ハムの最多4球団重複となった。このなかから交渉権を勝ち取ったのは千葉ロッテマリーンズ。井口資仁監督は昨年の藤原恭大(3球団競合)に続き2年連続でビッグルーキーを引き当てた。...
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超高校級投手の2人が最大の注目を集めた今年のプロ野球ドラフト会議。ともに複数球団の競合となり、恒例のくじによる抽選が行われた。
高校最速163キロを誇る“令和の怪物”佐々木朗希(大船渡高校)はパ・リーグの複数球団が1位指名を公言。結果、西武、楽天、ロッテ、日本ハムの最多4球団重複となった。このなかから交渉権を勝ち取ったのは千葉ロッテマリーンズ。井口資仁監督は昨年の藤原恭大(3球団競合)に続き2年連続でビッグルーキーを引き当てた。「高い評価をしていただいて本当に光栄に思います」と緊張の面持ちで答えた佐々木。マリーンズの帽子を被って仲間から祝福の胴上げを受けると、ようやく笑みがこぼれていた。
夏の甲子園準V投手・奥川恭伸(星稜)にはセ球団の人気が集中。巨人、阪神、ヤクルト3球団による競合となった。そのなかから当たりくじを手にしたのは、いち早く1位指名を表明していたスワローズの高津臣吾新監督だった。4期連続出場を果たした甲子園のスターは「ここからが本当の勝負だと思うので、エースになれるような投手に成長したい」と抱負を語った。
また、U-18日本代表の4番を務める石川昂弥(東邦)は中日、ソフトバンク、オリックスから指名を集めたが、中日・与田剛監督が交渉権を獲得。こちらも昨年の根尾昴(4球団競合)に続き相思相愛の相手を引き当ててみせた。石川も「地元の球団でもあり、非常にうれしい」と喜びをあらわにした。
こうして見るとくじ運の強い球団・悪い球団という傾向が結構鮮明に分かれて見える。ここ5年連続で1位指名をくじで引き当てているマリーンズは強運の筆頭だろう(外れ1位含む)。但し、獲得した大物高卒ルーキーはまだスタメンに定着しておらず、育成面で成果を出すことが急がれている。投手力の底上げが喫緊の課題となっているスワローズは、1位から4位までピッチャーを指名。高卒ビッグルーキーを確保し、投手王国を再建できるか。その手腕が問われる。ともあれルーキーたちの前途を祝福したい。
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東京五輪マラソン・競歩が札幌に?突然の発表(10月17日)
まさに“寝耳に水“というニュースが飛び込んできた。東京オリンピック開幕まであと282日となった16日、IOC・国際オリンピック委員会は男女マラソンと競歩について、札幌での開催を検討していることを発表した。
理由として挙げられたのは暑さへの懸念だ。選手の健康とパフォーマンスを考慮し、東京より8月の気温が5~6度低い札幌への変更が提起されたという。バッハ会長は「こういった措置は選手が最高のパフォーマンスを引き出せるようにするためのものだ」とその意義を強調する。...
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まさに“寝耳に水“というニュースが飛び込んできた。東京オリンピック開幕まであと282日となった16日、IOC・国際オリンピック委員会は男女マラソンと競歩について、札幌での開催を検討していることを発表した。
理由として挙げられたのは暑さへの懸念だ。選手の健康とパフォーマンスを考慮し、東京より8月の気温が5~6度低い札幌への変更が提起されたという。バッハ会長は「こういった措置は選手が最高のパフォーマンスを引き出せるようにするためのものだ」とその意義を強調する。
突然の変更に大きな影響を与えたのが先日行われた世界陸上選手権ドーハ大会だった。40度にも達する日中の気候を考慮して、男女マラソン競技は深夜の実施となったが(現地時間23:59スタート)、それにもかかわらず気温は30度以上、湿度は70%以上という苛酷なレースに。女子選手の出場68人中28人が途中棄権する異常事態となった。選手やコーチから批判の声が挙がりIOCは危機感を強めていたようだ。
東京五輪の大会組織委員会では遮熱性アスファルト舗装に加え、打ち水やミストシャワーなどの暑さ対策を進めてきた。開始時間も1時間半早めて午前6時と前倒ししている。それだけに関係者からは戸惑いの声も上がった。何と言ってもマラソンは五輪の花形種目。新国立競技場を発着し、都内の名所を巡るコースは、東京の魅力を世界に発信する最高のプレゼンテーションの舞台となるもの。それが無くなるというのは東京開催の根幹に関わる変更といえる。
すでに6月にチケットの販売も完了しており、当選者の方にとってもなかなか受け入れがたいことだろう。そもそも残り10ヶ月を切ったなか、札幌市側で選手村や運営面の対応が取れるのかどうか?という疑問もある。大会組織委員会は「今月30日から開かれるIOC調整委員会で関係者と議論していく」としているが、果たして協議の行方がどうなるか注目される。
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サッカーU-22ブラジル撃破・フル代表も快勝(10月16日)
このところラグビー、バレーなどで世界の強豪相手にジャイアントキリングが相次いでいる日本代表。今度はサッカー界から大金星のニュースが飛び込んで来た。ブラジル遠征で国際親善試合を行ったU-22日本代表が、同ブラジル代表に3-2で勝利。あの「マイアミの奇跡」から実に23年ぶりのブラジル撃破である。
東京五輪世代であるU-22代表は、6月のトゥーロン国際大会2019決勝でブラジルと激闘を演じ、PK戦の末に惜しくも初優勝を逃している。...
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このところラグビー、バレーなどで世界の強豪相手にジャイアントキリングが相次いでいる日本代表。今度はサッカー界から大金星のニュースが飛び込んで来た。ブラジル遠征で国際親善試合を行ったU-22日本代表が、同ブラジル代表に3-2で勝利。あの「マイアミの奇跡」から実に23年ぶりのブラジル撃破である。
東京五輪世代であるU-22代表は、6月のトゥーロン国際大会2019決勝でブラジルと激闘を演じ、PK戦の末に惜しくも初優勝を逃している。今回ブラジルはトゥーロンを制したメンバーを13名揃えてきた。序盤に先制を許した日本は27分、MF田中碧(川崎フロンターレ)がミドルを叩き込み試合を振り出しに戻す。後半7分に再び田中がこぼれ球をシュート。勝ち越しに成功した。さらにMF中山雄太(PECズヴォレ)も追加点を決めると、その後ブラジルの猛反撃をPKによる1点にとどめて勝利。トゥーロンの雪辱を晴らす価値ある歴史的勝利を収めた。
一方、フル代表はW杯アジア2次予選第3戦でタジキスタンと対戦。試合前には台風19号の犠牲者に黙祷し、日本選手は喪章を付けピッチに上がった。試合は日本ペースで進むも、ゴールマウスを割れず0-0のまま前半が終了。後半8分、重苦しい空気を打ち破ったのは、ここまで連続ゴール中の南野拓実(ザルツブルク)だった。クロスに頭で合わせた先制点は森保ジャパン最多となる9得点目。これで三浦和良以来26年ぶりとなるW杯予選開幕から3試合連続のゴールとなった。南野はその3分後にもヒールで2ゴール目を押し込み、日本が3-0で快勝。2次予選3連勝を飾った。23年ぶりのブラジル戦勝利と26年ぶりの3試合連続ゴール。奇しくもU-22・フル代表ともにおよそ四半世紀ぶりの快挙達成だ。未曽有の大災害に見舞われた日本に、希望と未来を感じさせる一日となった。
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