省別の上半期の成長率発表 ~湖北省は19.3%減~(7月30日)
16日に中国の上半期のGDP成長率が1.6%減(第二四半期のみでは3.2%増)との発表があったが、このほど省別の上半期の成長率が出そろった。新型コロナウイルスの発生源ではないかとされ、中国で最初に都市封鎖された武漢を擁する湖北省は19.3%減と大幅な減少となっている。
トップ5のなかでは江蘇省(0.9%増)と浙江省(0.5%増)はかろうじてプラス成長であったが、1位の広東省は2.5%減だった。...
全部読む
16日に中国の上半期のGDP成長率が1.6%減(第二四半期のみでは3.2%増)との発表があったが、このほど省別の上半期の成長率が出そろった。新型コロナウイルスの発生源ではないかとされ、中国で最初に都市封鎖された武漢を擁する湖北省は19.3%減と大幅な減少となっている。
トップ5のなかでは江蘇省(0.9%増)と浙江省(0.5%増)はかろうじてプラス成長であったが、1位の広東省は2.5%減だった。長江デルタ地域では上海が2.6%減にとどまった。なお直轄市のなかでは重慶は0.8%増であったが、北京(3.2%減)、天津(3.9%減)は上海と同様比較的減少幅が大きくなっている。また東北三省では黒竜江の4.9%減を筆頭にいずれもマイナス成長となっている。
なお31省市区のなかで1%以上の成長となったのは6省市区しかなく、うち3省区はGDPの最下位の地域であり、上位地域の経済の回復の遅れが、中国全体の経済の回復が力強さに欠ける要因となっている。
閉じる
中国・感染再燃か・検査巡り殴り合いも(7月30日)
中国・大連市でPCR検査の列に男が割り込み、この男を含む4人が検査スタッフを殴るなどしたとして公安当局に4人が拘束された。
27日には市内の団地で管理会社が敷地内に住民以外の人を入れての検査実施を試み、住民ともみ合いになった。
中国では約3か月半ぶりに新規感染者が100人を超え101人となった(中国国家衛生当局調べ)。
中国・ブータン東部に領有権主張(7月23日)
国際機関「地球環境ファシリティ」の議事録によると、6月の会合で中国側代表がブータン東部「サクテン野生生物保護区」について中国との国境協議で議題の係争地帯だとして領有権を主張した。
ブータン側代表は“保護区は不可分の領土で議題に上ったことはない”と反論した。ブータン政府によると広さ650平方キロメートルで観光客も受け入れている。
両国は国境が確定しておらず協議を重ねてきたが、複数の専門家によると東部は対象外だったということで、中国による領有権の主張は公式には初めてとみられる。...
全部読む
国際機関「地球環境ファシリティ」の議事録によると、6月の会合で中国側代表がブータン東部「サクテン野生生物保護区」について中国との国境協議で議題の係争地帯だとして領有権を主張した。
ブータン側代表は“保護区は不可分の領土で議題に上ったことはない”と反論した。ブータン政府によると広さ650平方キロメートルで観光客も受け入れている。
両国は国境が確定しておらず協議を重ねてきたが、複数の専門家によると東部は対象外だったということで、中国による領有権の主張は公式には初めてとみられる。
中国と領有権争いを抱える周辺国の警戒感が一層強まりそうだ。
閉じる
AIを活用!中国式コロナ対策(7月17日)
今や中国で当たり前の光景になった自動で体温を測定するシステムだが、中国全土でさまざまな分野から企業が開発に参入している。
監視カメラの“顔認証技術”を政府機関にも提供してきた大手IT企業もその1つだ。
培ってきたAI(人工知能)の分析技術を応用し、カメラがひとりひとりを認識して体温を測定する。
入館者の顔の情報を併せて管理することもできるシステムだ。検温の制度も売りになっている。
マスクをしていてもAIが額の場所を瞬時に判断し、誤差は「0度3分以内」を実現したという。...
全部読む
今や中国で当たり前の光景になった自動で体温を測定するシステムだが、中国全土でさまざまな分野から企業が開発に参入している。
監視カメラの“顔認証技術”を政府機関にも提供してきた大手IT企業もその1つだ。
培ってきたAI(人工知能)の分析技術を応用し、カメラがひとりひとりを認識して体温を測定する。
入館者の顔の情報を併せて管理することもできるシステムだ。検温の制度も売りになっている。
マスクをしていてもAIが額の場所を瞬時に判断し、誤差は「0度3分以内」を実現したという。
システムはすでに東南アジアや中東、日本にも輸出している。岐阜県の学校も先月導入した。学校では将来的にこのシステムを、出席管理にも活用したいと考えている。
通信機器大手のファーウェイもAIを使った感染防止システムの開発に乗り出している。地区全体の人の動きを丸ごとAIで管理しようという構想だ。
監視カメラやセンサーが収集した情報に加え、感染防止につながるあらゆるデータをAIが分析する。
管理するエリアでマスクをしていない人がいれば赤の枠で表示される。
多くの人が集まる“密”が発生するとAIが即座に特定する。
システム管理者に通知され、対応を促す仕組みだ。
人々の行動記録など大量のデータがシステムに蓄積されるが、会社では“顧客が持つ情報は安全に管理される”と強調しているが。
閉じる
中国の第二四半期のGDP3.2%増(7月16日)
中国の国家統計局は16日、上半期の経済統計を発表したが、第二四半期のGDPは前年同期比3.2%となり、予想より回復の幅は大きく、第一四半期のマイナス6.8%からプラスに転じた。ただし上半期では1.6%減にとどまっている。うち第一次産業は0.9%増、第二次産業は1.9%減、第三次産業は1.6%減であり、経済の牽引車である第二次および第三次産業の力強さが欠けていることになる。
全国の規模以上の工業の上半期の成長率は第一四半期より7.1ポイント回復したものの、1.3%減で、プラスには至らなかった。...
全部読む
中国の国家統計局は16日、上半期の経済統計を発表したが、第二四半期のGDPは前年同期比3.2%となり、予想より回復の幅は大きく、第一四半期のマイナス6.8%からプラスに転じた。ただし上半期では1.6%減にとどまっている。うち第一次産業は0.9%増、第二次産業は1.9%減、第三次産業は1.6%減であり、経済の牽引車である第二次および第三次産業の力強さが欠けていることになる。
全国の規模以上の工業の上半期の成長率は第一四半期より7.1ポイント回復したものの、1.3%減で、プラスには至らなかった。ただし第二四半期だけをみると4.4%増である。うちハイテク企業は4.5%増で、ICおよびロボットは各々10.3%増、8.4%増であった。
第三次産業は第一四半期の5.2%減から1.9%増に回復。上半期でみると情報おびソフト産業、金融業14.5%増、6.6%増であった。
消費については、小売額は第一四半期の18.0%減からは回復しているものの、第二四半期も3.9%減とマイナスにとどまっており、うち上半期の飲食業が32.8%もの大幅な落ち込みとなっている。上半期の消費は都市で11.5%減、農村では10.9%減であった。
ネット販売は第一四半期の0.8%減から上半期には7.3%増に回復しているものの、以前の勢いには至っていない。
総じて先行き不安からか消費の回復は鈍く、経済の回復の足取りを重くしている。
上半期の固定資産投資は3.1%減で、第一四半期から13.0ポイント回復した。うちインフラへの投資は2.7%減、製造業への投資は11.7%減、不動産投資は1.9%増であった。
これまで中国経済の後退局面では、固定資産投資を大幅に増額して、経済の回復を図ってきたが、財源不足から投資が伸び悩んでおり、これも中国経済の足かせとなっている。
上半期の貿易総額は3.2%減で(第一四半期6.5%減、第二四半期0.2%減)。輸出は3.0%減、輸入は3.3%減であった。
コロナウィルスの世界的流行で、世界各国の経済回復が遅れていることから、外需が早急に回復する見通しも立てられず、第二四半期は回復したとはいえ、このまま順調に貿易が回復していくことは期待できそうもない。
6月の調査失業率は5.7%で、5月よりも0.2ポイント回復した。
上半期の全国民の名目収入は2.4%増で第一四半期よりも1.6ポイント回復。価格要素を取り除いた実質では1.3%減で、同2.6ポイントの回復であった。
閉じる
「中国情勢」内の検索