北朝鮮:再び艱難な長久の闘争の時代に(12月31日)
北朝鮮では30日、第7次中央委員会第5回全体会議の3日目に入った。この日も金正恩委員長は演説を行ったが、その演説は7時間にもおよぶ「国家建設、経済建設および武力建設に関わる総合報告」を行った。演説は「革命の最終的な勝利のために、偉大な朝鮮人民が良い生活を送れるようにするために、朝鮮労働党は再び艱難な長久の闘争を行うことを決め、大いに力を注いで勝利の進軍を行い、社会主義強国を建設する抱負と理想を実現させよう」という言葉で結ばれている。...
全部読む
北朝鮮では30日、第7次中央委員会第5回全体会議の3日目に入った。この日も金正恩委員長は演説を行ったが、その演説は7時間にもおよぶ「国家建設、経済建設および武力建設に関わる総合報告」を行った。演説は「革命の最終的な勝利のために、偉大な朝鮮人民が良い生活を送れるようにするために、朝鮮労働党は再び艱難な長久の闘争を行うことを決め、大いに力を注いで勝利の進軍を行い、社会主義強国を建設する抱負と理想を実現させよう」という言葉で結ばれている。
経済制裁が続くなかで、武力闘争をちらつかせながら、国民に改めて苦しい生活を送る覚悟を促したことになる。
今回の会議は3日という日数も異例であったが、出席人数も異例であった。通例で中央委員と中央委員候補で250人程度の出席であるのだが、今回は各道・市・郡および中央一級機関の幹部および重要部門や武力機関の幹部など1000名余が参加した。今回の会議の重要な新方針を全国津々浦々に間違いなく徹底的に伝わるようさせたいということなのだろう。
一方30日には国連安保理で中露が提出した朝鮮半島問題を解決するための決議草案に関する2回目の話し合いが行われた。草案は3つの部分からなり、①朝鮮半島の非核化を実現する、②米朝対話の継続を促し、六者協議を復活させる、③北朝鮮が決議を遵守していることに鑑み、北朝鮮への制裁の一部を解除する措置をとる、であり、第三番目については、銅像、水産品、紡織品の輸出禁止令の解除と、海外への出稼ぎ労働者の制限の緩和が含まれている。
中露は北朝鮮への制裁の緩和は、朝鮮半島の平和に役立つとしている。
閉じる
北朝鮮メディアが伝える・キム委員長“積極的政治外交・軍事的対応準備に言及”(12月31日)
北朝鮮の国営メディアは重要政策を決定する朝鮮労働党の中央委員会総会の3日目がきのう開かれ金正恩委員長が国の自主権と安全を保障するための積極的な政治外交と軍事的な対応措置の準備に言及したと伝えた。
きょう付けの党中央委員会総会は続くとしてきょう4日めの総会が開催される見通しである。
朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は金正恩委員長が出席して党中央委員会総会3日目がきのう開催されたと報じた。
北朝鮮が米国との非核化交渉の期限を一方的に年末と定める中、米朝交渉やミサイル開発について新たな方針を示すかどうかが焦点となっていて総会の結果に関心が集まっている。
国の自主権と安全を保障せよ ~経済発展にも言及~(12月30日)
30日の朝鮮中央通信は、第7次中央委員会第5回全体会議の29日の様子を報じた。28日と同様金正恩委員長が会議を進行したが、このなかで金正恩委員長は「国家の主権と安全を徹底して保障するために積極的かつ攻勢的な措置をとるように」と要求し、あわせて対外関係、軍隊の任務についてふれたというが、具体的な方策については報じられていない。
一方経済については、現在行われている経済建設の問題を分析し、「国家の経済発展と民生の改善のために徹底した転換を行い」、実践的な道を進むようにと述べている。...
全部読む
30日の朝鮮中央通信は、第7次中央委員会第5回全体会議の29日の様子を報じた。28日と同様金正恩委員長が会議を進行したが、このなかで金正恩委員長は「国家の主権と安全を徹底して保障するために積極的かつ攻勢的な措置をとるように」と要求し、あわせて対外関係、軍隊の任務についてふれたというが、具体的な方策については報じられていない。
一方経済については、現在行われている経済建設の問題を分析し、「国家の経済発展と民生の改善のために徹底した転換を行い」、実践的な道を進むようにと述べている。
さらに金正恩委員長は、国家の経済体制と秩序を整理し、綱紀を粛清し、国民経済と主要工業部門に出現した重要事態を適時に糾すようにし、あわせて独立自主的な国家経済を発展させるための措置をとらなければならないと強調した。農業、科学、教育、公共衛生、生態保護、災害防止などを向上・改善するようにとの具体的な要求を掲げた。
経済制裁が続くなかで、自力更生で経済運営をしていかなければならないことから、現場や監督者などの緩みが生まれないよう、一層の経済発展を求めたものと思われる。
なお「会議は続く」とされ、3日目である30日も開催されたものとみられる。方針を大転換するために、異例の会期になっているのかもしれない。
閉じる
北朝鮮・党中央委総会・国営メディア・金委員長・国の自主権・安全保障措置に言及(12月30日)
北朝鮮国営・朝鮮中央テレビはきょう午前9時過ぎからの放送で、金正恩朝鮮労働党委員長が出席して重要政策を決定する、党の中央委員会総会がおとといに続いてきのうも開催されたと伝えた。
この中で金委員長は、国の自主権と安全を保障するための積極的で攻撃的な措置を取ることについて言及し、対外事業や軍需工業の部門、それにわれわれの武装力に関する任務について明らかにしたとしている。
3日目の総会はきょう開催される見通し。...
全部読む
北朝鮮国営・朝鮮中央テレビはきょう午前9時過ぎからの放送で、金正恩朝鮮労働党委員長が出席して重要政策を決定する、党の中央委員会総会がおとといに続いてきのうも開催されたと伝えた。
この中で金委員長は、国の自主権と安全を保障するための積極的で攻撃的な措置を取ることについて言及し、対外事業や軍需工業の部門、それにわれわれの武装力に関する任務について明らかにしたとしている。
3日目の総会はきょう開催される見通し。党中央委員会総会が3日目に入るのは1990年以来で異例のことである。
去年4月に開かれた総会では、核実験やICBM大陸間弾道ミサイルの発射実験を中止する方針を示している。
北朝鮮が米国との非核化交渉の期限を一方的に年末と定める中、今回の総会で米朝交渉やミサイル開発について新たな方針を示すのかどうかが焦点である。
閉じる
米国:クリスマスは過ぎたが、警戒緩めぬ(12月30日)
米国の国家安全保障担当補佐官のロバート・オブライエン氏は、「クリスマスは過ぎたが、米国は北朝鮮の動向を注視している」「もし北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの試射や核実験をしたならば、米国は失望するが、直ちに行動をとるだろう」と語った。
29日のABCの”This Week”という番組のなかで語ったもので、米国の道具箱のなかには沢山の工具があり、いかなる試射にも対処できるとも語った。ただし米朝間にはまだチャネルは開かれている、とも付け加えたが、詳細は語らなかった。...
全部読む
米国の国家安全保障担当補佐官のロバート・オブライエン氏は、「クリスマスは過ぎたが、米国は北朝鮮の動向を注視している」「もし北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの試射や核実験をしたならば、米国は失望するが、直ちに行動をとるだろう」と語った。
29日のABCの”This Week”という番組のなかで語ったもので、米国の道具箱のなかには沢山の工具があり、いかなる試射にも対処できるとも語った。ただし米朝間にはまだチャネルは開かれている、とも付け加えたが、詳細は語らなかった。
また米国は依然として世界の軍事リーダーであり、巨大な経済力も有しているので、北朝鮮に最大限の圧力も加えることができる、とも語った。
この報道よりも前、北朝鮮がクリスマス・プレゼントを米国に贈る、中身は米国次第だと言っていたことに対し、米陸軍参謀総長で陸軍大将のマーク・ミリー氏は、一切の準備はできていると語っていた。またクリスマスは過ぎたが、北朝鮮が来年の1月初旬か2月中旬に何か行動をとるのではないかと予測し、警戒を続けているとしている。1月8日が金正恩委員長の誕生日であり、2月16日がその父親である金正日総書記の誕生日であることから、それぞれの前後の日も含めて、北朝鮮が何らかの行動をとるのではないかとみているようだ。
閉じる
「北朝鮮を追う」内の検索