トランプ大統領夫人によるホワイトハウス中庭(通称ローズガーデン)改築に米ジャーナリスト間で物議【米メディア】(2020/08/24)
ドナルド・トランプ大統領夫人のメラニア・トランプ氏がこの程、ホワイトハウス(WH)の中庭、通称ローズガーデンを改築した。これについて、同大統領の天敵とされる
『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』紙元記者が、米市民となって日が浅いファーストレディーがホワイトハウスの伝統を壊したと非難すれば、同じく天敵の
『CNNニュース』のキャスターは移民を理由に非難するのは不条理だと批評し、ジャーナリスト間で物議を醸している。
8月24日付
『Foxニュース』:「NYT元記者が、メラニア・トランプ氏のWHローズガーデン改築に対して“外国人が勝手な真似をした”と非難したことで物議」
『NYT』元記者のカート・イーチェンワルド氏は8月22日、ファーストレディーのメラニア・トランプ氏がWHローズガーデンを改築したことに対して、“外国人の彼女が伝統を台無しにしたことに激怒している”と非難した。
同氏は、“同氏はG.W.ブッシュ政権2期目(2005~2009年)の最中に米市民権を得たばかりなのに、伝統あるローズガーデンを自分好みに改築するなど、これまでどのファーストレディーも行ったことがない図々しい行い”だとツイートした。...
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8月24日付
『Foxニュース』:「NYT元記者が、メラニア・トランプ氏のWHローズガーデン改築に対して“外国人が勝手な真似をした”と非難したことで物議」
『NYT』元記者のカート・イーチェンワルド氏は8月22日、ファーストレディーのメラニア・トランプ氏がWHローズガーデンを改築したことに対して、“外国人の彼女が伝統を台無しにしたことに激怒している”と非難した。
同氏は、“同氏はG.W.ブッシュ政権2期目(2005~2009年)の最中に米市民権を得たばかりなのに、伝統あるローズガーデンを自分好みに改築するなど、これまでどのファーストレディーも行ったことがない図々しい行い”だとツイートした。
これに対して、まず中東カタールのメディア『アル・ジャジーラ』(2006年設立)米支社ジャーナリストのメディ・ハッサン氏が、“恐ろしい反移民政策以外の何物でもないので、謝罪の上で同ツイートを削除すべき”だと批評した。
そして、『CNNニュース』のキャスターのジェイク・タッパー氏も、“外国人恐怖症の間違った考えで偏見でしかない”とハッサン氏の意見に同調するツイートをしている。
トランプ夫人は中欧のスロベニア(1991年旧ユーゴスラビアから独立)生まれ・育ちで、2006年に米市民権を得ている(同大統領と結婚したのは2005年)。
同夫人は8月22日夜のツイートで、“伝統を重んじ、明るい将来に期待を抱かせて、ローズガーデンの改築工事が終わった。伝説的で華麗な場所の再生に関わった人たちに感謝したい”と述べている。
同夫人の広報担当は、『Foxニュース』からのジャーナリスト批判ツイートに関わる問いかけに何ら回答してきていない。
ただ、ファーストレディー側近チームからは、“ローズガーデンは大統領が要人を歓待したり、また、記者会見を行ったりすることもある「伝説的な」庭である”とした上で、“「米障害者法(注後記)」に則って、障害者のアクセス等が支障なく行われるように、また、庭の自然な美しさがいつまでも楽しめるよう改築された”と発表されている。
8月23日付『ABCニュース』:「メラニア・トランプ氏が改築されたローズガーデンを披露」
今回のローズガーデン改築は、ケネディ政権(1961~1963年)下において、園芸家・庭師・慈善活動家であるレイチェル・ランバート・メロン氏(1910~2014年)によって設計された構築物を見直す目的で行われた。
WH公式発表では、“メロン氏が設計してから何十年も経過したこともあって、構造物や排水設備の改善、植物の生育環境の再整備を行うことにした”という。
メラニア・トランプ氏は7月28日、“ローズガーデンはこれまで、逞しさと継続の素晴らしさを見せる伝統的な場所であるが、後世まで長くその伝統と美を残し、伝えていけるように改築される”とツイートしている。
『C-SPAN』(1979年設立の政治専門ケーブルテレビ)によると、石灰岩が敷き詰められた通路が中庭の芝の端にでき、また、10本のクラブアップル(ヒメリンゴと呼ばれる小粒のリンゴの実がなる)の木がWHの他の場所に移植されたという。
前者は、米障害者法に則って障害者のアクセス等が容易にできるようにし、後者については、成長したクラブアップルがバラ等の花々への日光を遮断しがちとなっていたためと説明されている。
なお、ファーストレディーは8月25日、共和党全国大会開催に当たって、ローズガーデンからスピーチを届ける予定である。
(注)米障害者法:1990年に制定された連邦法で、障害による差別を禁止する適用範囲の広い公民権法の一つ。1964年の公民権法は、人種(race)、肌の色(color)、信仰(religion)、性別(sex)または出身国(national origin)による差別を違法と規定するものであるが、障害者に対する差別に関する規定はなかったために、新たに制定されたもの。なお、2008年に改正されて、従来に比較して障害者の範囲が拡大されている。
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米・英・中国メディア;香港書店店長らが神隠し?(2016/01/06)
中国においては、これまで何度も触れたとおり、共産党独裁政権に支障を来すと判断される、ウィグル族等の少数民族保護やその他人権活動をする弁護士等が拘束されている。そして今度は、中国本土で発禁となっている、共産党批判や政府要人のスキャンダルなどの暴露本を販売していた、香港の書店関係者5人が失踪したと各国メディアが一斉に伝えた。
1月5日付米
『ロイター通信米国版』は、「英国政府、香港書店関係者の失踪事件に伴い、香港の報道の自由を守れと要求」との見出しで、次のように報じた。
「・在中国英国大使館は1月5日、中国政府に批判的な本を販売していた香港の銅鑼湾(トンローワン、コーズウェイベイ)書店の関係者5人の失踪に中国政府が関わっている節があること、また、そのうちの1人が英国市民であることから、深く憂慮と声明。
・同大使館はまた、失踪事件が、一国二制度の下に保障されていた報道の自由等を脅かすものとして、香港行政府及び中国政府に事態解明を要求。...
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1月5日付米
『ロイター通信米国版』は、「英国政府、香港書店関係者の失踪事件に伴い、香港の報道の自由を守れと要求」との見出しで、次のように報じた。
「・在中国英国大使館は1月5日、中国政府に批判的な本を販売していた香港の銅鑼湾(トンローワン、コーズウェイベイ)書店の関係者5人の失踪に中国政府が関わっている節があること、また、そのうちの1人が英国市民であることから、深く憂慮と声明。
・同大使館はまた、失踪事件が、一国二制度の下に保障されていた報道の自由等を脅かすものとして、香港行政府及び中国政府に事態解明を要求。
・中国外交部(外務省に相当)華(ファ)報道官は、香港は中国の一部であり、如何なる国も内政干渉は認められない、と反論。」
同日付米
『アル・ジャジーラ・アメリカ』(
『AP通信』記事引用)は、「失踪者の妻、捜索願を取り下げ」との見出しで、以下のように伝えた。
「・12月30日に失踪した、英国人で銅鑼湾書店のオーナー李波(リー・ボー)氏(65歳)の妻は1月5日、李氏の捜索願を取り下げ。
・李氏から、当局の調査に協力するため中国大陸にいること、暫く時間がかかること、自身は安全等々と書かれた手紙が届いたことを理由に挙げたが、李氏の中国大陸入国許可証は自宅にあり、謎は深まる。
・同書店の別のオーナーで、スウェーデン人の貴鳴海(グイ・ミンハイ)氏は、10月にタイに滞在中に失踪したが、スウェーデン政府が大変憂慮と声明。」
1月6日付米
『Foxニュース』は、次のように報じた。
「・訪中していた英国のハモンド外相は、失踪したうちの1人、英国市民の李氏について、香港行政府及び中国政府に対し、居場所等を明らかにすること、また、もし彼が違反行為に関わっているとしたら、香港司法によって調査等が進められるべきだと主張。
・一方、中国王(ワン)外交部長は、根拠のない憶測は控えるべきであるし、また、彼は中国人だと反論。」
1月5日付英
『BBCニュース』は、以下のように伝えた。
「・失踪した5人が関係する銅鑼湾書店では、直近も“マイティ・カレント(強大な流れ)”という、共産党政府要人のスキャンダルを暴露する本を発売しようとしていた。
・香港の民主派議員や人権活動家は、今回の書店関係者失踪事件で、報道の自由等、香港の様々な権利が侵されようとしている証拠と表明。」
一方、1月6日付中国
『サウス・チャイナ・モーニング・ポスト』香港オンラインニュースは、「香港の書店、中国本土発禁本の販売取り止め」との見出しで、次のように報じた。
「・英文書籍を主に扱うページ・ワン書店は、銅鑼湾書店の関係者の1人が最初に失踪して以降、11月下旬ころから、中国本土で発禁扱いとなっている書籍の販売を取り止め。
・ページ・ワン書店は香港国際空港内に6店舗保有しており、発禁本は中国本土からの旅行者に飛ぶように売れ、同書店にとって儲け頭であり、それは銅鑼湾書店も同様。」
また、同日付中国
『チャイナ・ポスト』英文ニュースは、以下のように伝えた。
「・英国人李氏の妻は、李氏本人から手紙を受け取ったことで捜索願を取り下げたが、香港の民主派議員や人権活動家は、手紙があったからと言って、李氏が安全だとの保障は全くないと表明。」
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