米ディズニー、保守派従業員たちが「政治的中立」を保つよう会社に要請
フロリダ州で、性的指向や性自認に関する教育を小学校3年生まで禁止する法案の成立をめぐり、活動家たちからの圧力が強まっている中、ディズニーの従業員による匿名のグループが、ディズニー社に対して「政治的中立」を保つよう要請している。
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『ニューヨークポスト』によると、従業員たちは無署名の公開書簡を書き、ディズニーが「進歩的正統派」と呼ばれる思想を全面的に支持する姿勢を打ち出したことで、左派の活動を支持しない従業員にとって「恐れの環境」を作り出していると訴えている。
書簡では、「ウォルト・ディズニー・カンパニーは、政治的・宗教的見解が明らかに進歩的でない私たちにとって、ますます働きにくい場所になりました」と指摘している。...
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『ニューヨークポスト』によると、従業員たちは無署名の公開書簡を書き、ディズニーが「進歩的正統派」と呼ばれる思想を全面的に支持する姿勢を打ち出したことで、左派の活動を支持しない従業員にとって「恐れの環境」を作り出していると訴えている。
書簡では、「ウォルト・ディズニー・カンパニーは、政治的・宗教的見解が明らかに進歩的でない私たちにとって、ますます働きにくい場所になりました」と指摘している。「私たちは、自分たちの信念が雇用主から攻撃されるのを大人しく見守り、私たちの意見を共有する人々が、私たち自身のリーダーシップによって悪者として非難されるのを頻繁に目にしています」と述べられている。
ディズニーの幹部たちは、教師が小学3年生以下の児童に対して性的指向や性自認といったLGBTQの話題について話し合うことを禁じる共和党支持の州法を阻止するために十分なことをしていないとして、今週初めに抗議行動を起こした従業員をなだめるために奔走していた。
活動家社員たちによるデモ行進に先立ち、ディズニーとスポーツ専門チャンネルのESPN、ナショナルジオグラフィックなどの主要ブランドが、「基本的人権を侵害する」法案だと非難し、「声を上げるLGBTQIA+のキャスト、スタッフやファン」との連帯を表明する声明を発表していた。
こうした動きに対し、保守派の社員たちは、「会社に左翼的な政治的発言をさせたい社員は奨励されるが、会社に中立を望む私たちは、職業的報復を恐れて小声でしか話せない。私たちが愛する会社は、私たちが存在しないか、ここに属していないと考えているようです。」と現在のウォルト・ディズニー社の会社文化について述べている。「この企業文化の政治化は、士気を低下させ、私たちの多くがこの会社ではもう長く働けないのかもしれないと感じる原因となっています」と付け加えた。
ディズニーのCEOであるボブ・チャペックは当初、フロリダ州で可決された教育法案に対して、包括的社会を築いていく上で会社が持つ「最大の影響」は、会社が作る感動的なコンテンツを通じてであると主張したメッセージを全社員に共有した。しかし、そのメッセージは、「ピクサーのLGBTQIA+社員とその同盟」と名乗る団体が激怒した。チャペック社長はその後謝罪し、ディズニーがヒューマン・ライツ・キャンペーンなどの団体に500万ドル(約6億円)を寄付し、フロリダ州内での政治献金を停止することを発表した。
米『フォックスニュース』によると、保守派社員たちは、ディズニーを攻撃する意図はないと強調している。「ウォルト・ディズニー・カンパニーで働くことは夢のようなことです。ディズニーが誇るユニークなファミリー・エンターテインメントは、この暗い世界における客観的な善です。人々を一つにし、最悪の敵でさえも団結することができる文化的な接点を提供します。」
保守派の社員たちは、フロリダ州の法案に対するチャペック社長の独自の対応を賞賛した。「私たちが何度も見てきたように、企業の声明は結果や考え方を変えることはほとんどありません。それどころか、どちらか一方によって武器にされ、さらに分裂と煽りを受けることが多いのです。」と当初述べていた。
書簡は、「ディズニーは、政治的アジェンダを受け入れることよりも、政治を避けることによって、世界にとってはるかに大切で影響力のある存在になれます。ディズニーは、ある層の政治活動のための手段になってはならないのです。」と述べており、世界は、「互いに団結できるものを必要としています」と主張し、「ディズニーが、私たちの間で分裂するもうひとつのものにならないように」と、同社のリーダーたちに呼びかけている。
米シンクタンクの「国立公共政策研究センター」のディレクターであるスコット・シェパード氏は、「ディズニーは確かに、不可解な過激な方法で政治的立場を表明しています。フロリダ州の法律は、納税者のお金で給料をもらっている公立学校の教師が、恐竜やフローズンの話をしたがる5歳から9歳の子供たちに、あらゆる種類のセックスの話をすることを禁止するだけで、この年代にはとにかく学校で読み書きや計算の仕方について話さなければならないのです。」とコメントしている。
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黒人女性初の最高裁判事候補、米上院公聴会で「女性」を定義することを拒否
アメリカのケタンジ・ブラウン・ジャクソン判事は、今週月曜日から行われている最高裁承認公聴会で「女性」という言葉の定義を拒否したことで、最高裁判事として女性を定義することができない初めての最高裁判事になると、保守派の間で衝撃が走っている。
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『ナショナルレビュー』によると、ジャクソン判事は、公聴会2日目の火曜日に行われた共和党のマーシャ・ブラックバーン上院議員(テネシー州選出)とのやり取りで、「女性」という言葉の定義を教えてほしいと単刀直入に尋ねられた際、それを拒否した。
短いやりとりの後、ジャクソン判事は最終的に「いや、(定義)できません」と答えた。ブラックバーン上院議員は、「できないのですか?」と尋ね返した。ジャクソン判事は、「この文脈では無理です。...
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『ナショナルレビュー』によると、ジャクソン判事は、公聴会2日目の火曜日に行われた共和党のマーシャ・ブラックバーン上院議員(テネシー州選出)とのやり取りで、「女性」という言葉の定義を教えてほしいと単刀直入に尋ねられた際、それを拒否した。
短いやりとりの後、ジャクソン判事は最終的に「いや、(定義)できません」と答えた。ブラックバーン上院議員は、「できないのですか?」と尋ね返した。ジャクソン判事は、「この文脈では無理です。私は生物学者ではありませんから」と回答した。ブラックバーン上院議員は、「女性という言葉の意味が不明確で論争になっているので、定義を示せないということですか?」と返したところ、判事は、「裁判官としての私の仕事は、論争を扱うことです。定義について論争があれば、人々は議論をし、私は法律を見て判断します」と答えた。
ブラックバーン上院議員は、「女性とは何かという基本的なことについて、あなたがまともに答えられないという事実は、我々が聞いているような進歩的な教育の危険性を強調しています」と述べた。そして、先週末の全米大学水泳選手権では、トランスジェンダーの選手が、元オリンピック選手も含む複数の女子水泳選手を上回り、決勝進出の可能性を奪ってしまったことを引き合いに出した。
米『フォックスニュース』は、女性を定義することを拒否したことに対して、保守派の人々から憤慨の声が上がっていると伝えている。「The Federalist」の編集長モリ―・ヘミングウェイは、「新しい左翼の正説は、女性は科学的にも論理的にも定義できず、もし定義するならば、キャンセルされるべき対象になるということです。」と述べている。
保守NPO団体「Judicial Watch」代表のトム・フィットン氏は「この無知を公言する背景にあるイデオロギー的な過激さは、皮肉にも、性差別に対する法律や憲法の禁止を根底から覆すことになりそうだ。もし、「女性」とは何かを定義できないのであれば、どうやって「女性」を差別から守ることができるのだろうか」と指摘している。
米風刺ニュースサイト「Babylon Bee」のセス・ディロンCEOは、「生物学者がこの質問に答えなければならないということは、女性であることが生物学と結びついていることを示唆している(これは保守派の主張である)」と指摘した。保守団体「アメリカン・コミットメント」代表のフィル・カーペン氏も「もし彼女が生物学的な問題だと知っているなら、彼女は答えを知っている」とコメントした。
なお、主流メディアでは、この発言に関してはほとんど報道されていない。
米『USAトゥデイ』は、2020年にエイミー・コニー・バレット判事が最高裁判事に指名された時と、今回のジャクソン判事の指名に対する報道機関の取り上げ方や議会の態度に顕著な違いがあると報じている。
バレット判事が最高裁判事に指名された際、アメリカの主流メディアはバレット判事の経歴に対する容赦ない攻撃を展開した。宗教、私生活、係争中の事件など、何もかもが批判の対象となった。バレット判事がハイチの子供2人を養子にしたことも、ボストン大学反人種主義研究センター所長のイブラム・X・ケンディは、「白人の植民地支配者」による教育を与えることになるとして、子供たちは母親の小道具に過ぎないと糾弾した。
一方ジャクソン判事に対しては、指名が決まった直後から、リベラル派の議員やメディアは、過去に関する質問や批判は容認されず、人種差別と見なされると明言した。例えば、歴代の候補者は皆、司法哲学に関する質問にさらされてきたが、ジャクソン判事の哲学が明確でないと指摘することさえ、人種差別的な不当な言いがかりだとされた。また、過去の候補者に問われた憲法解釈に関しては、そのような質問をすることも人種差別的だと指摘された。
元トランプ広報部長のティム・マータフ氏は「黒人女性だから歴史的だと称された最高裁判事候補が、女性とは何かを定義することができない」とコメントしている。
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