EU:EU議会で、ロシア側の不当な干渉に関しての討議を予定(2024/04/06)
『ユーロニューズ』 チャンネル、4月4日付けで、EU議会の最大政党が、来週ブルッセルで予定されるEU総括セッションの議題に、EU議会選挙に対するロシア側の干渉に関する問題を取り上げることを提案した。
チェコで始まったロシアによる不当な干渉に関する調査は、他の6か国:ドイツ、フランス、ベルギー、ハンガリー、ポーランドおよび、オランダでも進められている。
最初、チェコ共和国が創設したオンライン・メデイア、‘Voice of Europe’がロシアによる偽情報の標的にされた。新聞報道によると、このメデイアでは、新ロシアの意見や反欧米の演説を流し、ロシアから報酬を貰った政治家との対談を行っている。...
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チェコで始まったロシアによる不当な干渉に関する調査は、他の6か国:ドイツ、フランス、ベルギー、ハンガリー、ポーランドおよび、オランダでも進められている。
最初、チェコ共和国が創設したオンライン・メデイア、‘Voice of Europe’がロシアによる偽情報の標的にされた。新聞報道によると、このメデイアでは、新ロシアの意見や反欧米の演説を流し、ロシアから報酬を貰った政治家との対談を行っている。
このポータルサイトはウクライナの親ロシア派財閥ビクトル・メドべチュックが所有していたが、ウクライナに捕えられた。 しかし、プーチン大統領と友達のため、ウクライナ戦争のウクライナ人捕虜との交換によりロシアに亡命している。このポータルサイトは、今度はセキュリティの仕事についているポーランド人に搾取され、同じように反ウクライナの意見を流してきた。その男は先週、ポーランドで親ロシア派偽情報発信の罪で逮捕された。
チェコの新聞によると、ドイツの極右政党Afdの外交政策担当の報道官でEU議会の主な議員立候補者の1人であったペーター・バイストロンが、7月のEU議員選挙を前に、オンラインで欧州の世論に親ロシア派の意見を吹き込んで選挙結果に影響させる仕事を25000ユーロ(=約400万円)で請け負った。
ドイツ、EU議会議員で緑の党のセルゲイ・ラゴディンスキー氏は、「EU議会としては今回のロシアによる干渉を重く受けとる必要がある。 我々はロシア情報機関やその政権が、我々の民主的な選挙や民主的な決定プロセスに対して、度重なる干渉を行っていることを目の当たりにしている。 EU議会としては、誠に許しがたいことである。」とロシア側を強く非難した。
なお、EU議会の報道官からユーロニューズに伝えられた覚書によると、この種の偽報道事件については各国の政府が独自で調査する権限があり、EU議会としては各国から要請があれば、いつでも調査協力を行う用意があるという。
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スペイン:石炭火力を廃止し、エネルギー転換と経済の安定性を両立できるか?(2020/02/05)
『ユーロニューズ』 TVチャンネルによると、スペインのバレンシア地方の北西に位置するテルエル市で、今年、6月30日に石炭発電所を閉鎖する計画があり、発電所で働く従業員の不安を募らせている。
石炭発電所は、40年間もテルエル市の電力を賄ってきたが、スペインの再生可能エネルギーへの転換計画により、石炭などの化石燃料を使用している火力発電所は、徐々に廃止されることとなっている。
ユーロニューズの地元記者によると、スペインではかなりの急ピッチで石炭火力発電所を廃止していて、過去1年で石炭火力の全発電量に占める割合を15%から5%まで減らしたという。2030年までの早い時期には、その割合が0%になると予想されている。...
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石炭発電所は、40年間もテルエル市の電力を賄ってきたが、スペインの再生可能エネルギーへの転換計画により、石炭などの化石燃料を使用している火力発電所は、徐々に廃止されることとなっている。
ユーロニューズの地元記者によると、スペインではかなりの急ピッチで石炭火力発電所を廃止していて、過去1年で石炭火力の全発電量に占める割合を15%から5%まで減らしたという。2030年までの早い時期には、その割合が0%になると予想されている。
スペインの電力会社、エンデサ社は、石炭火力発電所が環境に良くないのに加え、経済的にも採算が合わなくなっているため、縮小に向かっていると説明している。
しかし、石炭火力発電所がこれまで地域に果たしてきた経済的な役割は大きい。エンデサ社の地域責任者のモンタネル氏は、従業員が火力発電所を閉鎖後、再生可能エネルギー発電、すなわち太陽光発電に切り替えている期間も路頭に迷わないような対策が必要だと語った。
現在、火力発電所のストックヤードには、300万トンもの石炭が残されており、
これを6月末の発電所閉鎖時期までに発電所ボイラーの燃料として使い切ることとなる。モンタネル氏は、このストックヤードの石炭が無くなることで1つの時代が終わり、次の太陽光発電への準備が始めることができると語った。
エンデサ社の計画によると、15億ユーロ(=1800億円)を投資して巨大な太陽光発電設備を建設し、4000人の従業員を雇用することになるという。
石炭発電所の従業員たちは、太陽光発電が完成するまでの間の雇用が保証されるのか不安を訴えるものが多くいるという。テルエル石炭発電所でこの問題をどう切り抜けるか、テストケースとなっている。
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