仏で過去最大の未成年に対する性的虐待事件が発覚(2019/11/19)
フランスでは国内で過去最大規模となる可能性のある性的虐待スキャンダルが各メディアで取り上げられている。警察による捜査の結果、2017年に強姦罪の容疑で4人の女性から訴えられた元外科医が、30年以上外科医として働いた期間中、推定250人の未成年者に対して何らかの性的虐待を行っていたことが判明した。
『フランス アンフォ』によると、フランスで前例のない規模へと展開している今回の事件は、当初、1989年から2017年にかけてフランスのブルターニュ地域やシャラント=マリティーム県において15歳未満の未成年者4人に対する性的暴行および性器露出罪で起訴されたことが始まりだった。
しかしその後捜査がすすめられ、司法当局は18日月曜日、推定250人がスクアルネック容疑者(現在68歳)の被害にあった可能性があると発表した。...
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『フランス アンフォ』によると、フランスで前例のない規模へと展開している今回の事件は、当初、1989年から2017年にかけてフランスのブルターニュ地域やシャラント=マリティーム県において15歳未満の未成年者4人に対する性的暴行および性器露出罪で起訴されたことが始まりだった。
しかしその後捜査がすすめられ、司法当局は18日月曜日、推定250人がスクアルネック容疑者(現在68歳)の被害にあった可能性があると発表した。そのうちの184人は告訴する方向で考えており、181人は被害にあった当時は未成年だったという。
性的暴行が最初に発覚したのは2017年。スクアルネック容疑者の隣の家に住んでいた当時6歳の女の子が父親と公園を散歩していた際、同容疑者とすれ違い、「以前性器の露出をしたおじさん」であると父親に話したことがきっかけとなった。警察による取り調べと婦人科検診の結果、女の子は強姦されていたことが判明した。
その後さらに捜査を進めたところ、過去に4歳だった姪っ子を強姦していたことや親戚の別の女児、また勤め先の病院で入院中だった女児に性的虐待を行っていたことが発覚した。容疑者は性的虐待を認めているものの強姦はしていないと主張している。
しかし、『L’Express』によると、2017年に容疑者の自宅を捜索したところ、児童ポルノの画像、人形やかつらなどが発見されたという。また、200ほどの子供に対する性的行為の描写が描かれた複数のノートも発見された。ノートには男の子と女の子の名前や連絡先などもリスト化されていたという。
現在司法当局はノートに記述された内容が、容疑者が実際に行った性的暴行なのか、本人の空想にとどまっているものなのかどうか調査をすすめている。
『フランス アンフォ』によると、被害者は推定250人いると見られているが、警察はそのうちの209人からの聞き取りを終えており、うち複数の被害者は被害に関する明確な記憶を持っているという。184人は今後告訴する方針でいる。
容疑者は、2005年11月まだ外科医として働いていた当時、ヴァンヌ刑事裁判所から、児童ポルノ所持の罪で4ヶ月の執行猶予と2万ユーロ(約240万円)の罰金が言い渡されていた。弁護士は、「本人は自分の行動の逸脱した性質に異議を唱えておらず、自分の責任を全うし、刑務所の中で、自分の行動を理解し治癒を試みようとしている」と述べている。
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フランス、記録的な猛暑で冷房ない公共交通機関厳戒態勢(2019/06/26)
フランスでは24日月曜日からの1週間の間、6月にしては異例の猛暑が予想されている。しかし、フランスでは空調設備の整っている施設は行政機関・官公庁などの行政施設、商業施設、健康や医療関連施設に限られており、公共交通機関ではエアコン普及率が低い。空調設備が取り付けられていない車両が多く、今回の熱波に対し、地下鉄、私鉄やバスなどが厳戒態勢で臨んでいる。
『BFMTV』によると、「パリの人々にとって、この熱波は公共交通機関を利用する際、特に負担が大きい。いくつかの路線で冷房設備が整っているものの、完全な普及からはほど遠い状態だ。」
熱波の1週間となる今週、RATP(パリ交通公団)とSNCF(フランス国鉄)は一連の措置を講じているという。「月曜日の午後から、両団体は、パリ市内の複数の駅でペットボトルの水とうちわを配布している。また、駅構内の広告用掲示板には、水分をこまめに取り、気分の悪い人がいたらすぐに知らせるよう、案内を載せている。...
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『BFMTV』によると、「パリの人々にとって、この熱波は公共交通機関を利用する際、特に負担が大きい。いくつかの路線で冷房設備が整っているものの、完全な普及からはほど遠い状態だ。」
熱波の1週間となる今週、RATP(パリ交通公団)とSNCF(フランス国鉄)は一連の措置を講じているという。「月曜日の午後から、両団体は、パリ市内の複数の駅でペットボトルの水とうちわを配布している。また、駅構内の広告用掲示板には、水分をこまめに取り、気分の悪い人がいたらすぐに知らせるよう、案内を載せている。」
『MSN』によると、列車の中のみならず、駅構内もかなりの暑さになるため、水は必需品として駅で配布されている。RATP(パリ交通公団)では15万本を在庫として用意している。
ある乗客は『BFMTV』に「夜帰宅する電車がかなりしんどい。車内は、40℃以上になることがある」と語っている。
『L’Express』によると、バレリーペクレスイル=ド=フランス地域圏知事は、24日月曜日に、今後公共交通機関の空調設備導入を進め、5年後には改善されると述べた。
「私が注文した新しいエアコン付きバスは今年から走り始めますが、パリ地域の15,000台のバスの入れ替えは少しずつ行われることになるでしょう」とコメントしている。また電車に関しては、「RERと地下鉄で700本の新しい列車を発注しました。これらの列車はすべて、改装されたものは少なくとも冷蔵換気、新規列車はエアコンを備えます。今後5年間で、交通機関すべてが改善されます。」と約束した。
熱波対策には、都市の中にオアシスとなる場所を造るために、「木を植え直す」必要もあるとも述べた。2021年の終わりまでに、500ヘクタール(5キロ㎡)を緑地化することを目標としており、すでに250ヘクタール(2.5キロ㎡)達成しているという。
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