フランス人のヨットマン「フランシス ガバート」氏が、12月17日午前2時45分、フランス西部のブルターニュ半島の最西端に位置するブレント港に帰港し、世界最速での単独無寄港ヨット世界1周新記録「42日16時間40分35秒」を樹立した。
ゴール地点では、彼の帰港を祝福する数十隻の船が出迎えた。これまでの最速記録は、1年前の2016年12月に同じフランス人のトーマス・コービル氏が記録した49日余りであった。したがって、今回、34歳の若者が一気に6日以上も記録を短縮したことになる。
また、フランスは海洋文化の国で、2008年のリーマンショック時でもヨットの販売だけは減少しなかったというほど、ヨットはメジャーな競技である。
今回使用したヨットは、レース用で主船の両脇に副船体を取り付けた三胴船(安定性に優れ、没水部が少ないので水の抵抗が減少し高速航行が可能な船)である。...
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ゴール地点では、彼の帰港を祝福する数十隻の船が出迎えた。これまでの最速記録は、1年前の2016年12月に同じフランス人のトーマス・コービル氏が記録した49日余りであった。したがって、今回、34歳の若者が一気に6日以上も記録を短縮したことになる。
また、フランスは海洋文化の国で、2008年のリーマンショック時でもヨットの販売だけは減少しなかったというほど、ヨットはメジャーな競技である。
今回使用したヨットは、レース用で主船の両脇に副船体を取り付けた三胴船(安定性に優れ、没水部が少ないので水の抵抗が減少し高速航行が可能な船)である。
2017年11月4日にフランスのブレント港を出港し、採ったルートは大西洋を南下し南アフリカの希望峰沖を通り、最短コースを採るためオーストラリア大陸の南西にあるルーイン岬沖を経由して、南アメリカ大陸の南端ホーン岬を回航し、スタート地点に戻ってくるというものである。
総航行距離は2万7千マイル(4万3,443キロ)余りで、平均時速約27ノット(50キロ)で走破した。
ガバード氏によれば、少しでも速くというモーチベーションに加え、天候にも恵まれて、航海25日目に海を漂流していた氷山にぶつかりそうになったものの、無事に帰港することができたとのことである。
今後も、レース用ヨットの技術開発等により、さらにヨットの高速化が進み記録の更新は時間の問題であるものと考えられる。
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