中国主導のアジア・インフラ投資銀行(AIIB)は、新たにカナダ・香港・ベルギーなど13ヵ国の加盟を認め、総加盟国数が70ヵ国となり、日本主導のアジア開発銀行(ADB)を凌ぐ勢いである。しかし、資本金1,000億ドルの目標に対して、払込資本は依然半分、また、資金調達のための同行債権の格付けも取られていない。一方、習指導部がAIIBとともに注力している“一帯一路”政策(シルクロード経済圏構想)であるが、5月中旬に同構想対象国首脳を招いての中国サミットを開催すべく目論んでいるが、欧州勢でいの一番にAIIB加盟を決定した英国含めて、主だった西側諸国首脳は参加を見合わせている。
4月18日付米
『Foxニュース』(
『ロイター通信』配信):「中国、“新シルクロード構想”のための今年最大のサミットに友好国を招待」
中国の習近平(シー・チンピン)指導部は今年5月、今年最大規模のイベントとして、“新シルクロード経済圏構想”を協議するための首脳会議を開催すべく、多くの首脳に出席するよう求めている。
しかし、王毅(ワン・イー)外交部長が4月18日の記者会見で明らかにしたところによると、目下出席予定とされているのは、ロシアのウラジミール・プーチン大統領、パキスタンのナワーズ・シャリーフ首相、カンボジアのフン・セン首相、ミャンマーのアウン・サン・スーチー国家顧問、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領、マレーシアのナジブ・ラザク首相、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領等、中国の友好国首脳ばかりで、主要7ヵ国(G-7)からはイタリアのパオロ・ジェンティローニ首相のみである。...
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4月18日付米
『Foxニュース』(
『ロイター通信』配信):「中国、“新シルクロード構想”のための今年最大のサミットに友好国を招待」
中国の習近平(シー・チンピン)指導部は今年5月、今年最大規模のイベントとして、“新シルクロード経済圏構想”を協議するための首脳会議を開催すべく、多くの首脳に出席するよう求めている。
しかし、王毅(ワン・イー)外交部長が4月18日の記者会見で明らかにしたところによると、目下出席予定とされているのは、ロシアのウラジミール・プーチン大統領、パキスタンのナワーズ・シャリーフ首相、カンボジアのフン・セン首相、ミャンマーのアウン・サン・スーチー国家顧問、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領、マレーシアのナジブ・ラザク首相、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領等、中国の友好国首脳ばかりで、主要7ヵ国(G-7)からはイタリアのパオロ・ジェンティローニ首相のみである。
なお、中国は、“一帯一路”政策実施のためのシルクロード基金に400億ドル(約4兆3,600億円)を拠出することを決めており、更にAIIBからの融資を充てる意向である。
同日付英
『メール・オンライン』(
『AP通信』配信):「中国主催サミットに西側首脳はほとんど不参加」
習指導部は、北京で5月14~15日にサミットを主催する予定であるが、目下出席とされている28ヵ国の首脳のうち、欧州からはプーチン大統領、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領、スペインのマリアーノ・ラホイ首相などに限られている。
王外交部長によると、フランスとドイツ首脳は、選挙直前であることから欠席を表明したもので、決して中国の招待を袖にした訳ではないという。また、記者団から、米国及び同盟国の日英豪の首脳が出席しない場合の気持ちを尋ねられた同部長は、国際協調策を協議する首脳会議であるので、政治問題にすることは望まないとコメントした。
なお、英国からは、テレーザ・メイ首相の代理として、フィリップ・ハモンド財務相が出席予定であるという。
同日付ロシア
『スプートニク・インターナショナル』オンラインニュース:「中国、シルクロード経済会議に西側首脳が欠席するのは政治的理由に非ず、と強張」
王外交部長は、シルクロード経済首脳会議に西側首脳の多くが欠席するのは、政治的理由からではないと言明した。
また、同部長は、“一帯一路”政策の中心がユーラシア地域となるため、同地域から多くの首脳が出席する予定であるとし、更に、国内選挙のため欠席を余儀なくされたフランス・ドイツも、代理として主要閣僚を送ってくると説明した。
同日付中国
『新華社通信』:「習主席、5月開催の“一帯一路”経済会議の開会式に出席」
王外交部長は4月18日、“一帯一路”経済政策を協議する北京での国際会議について、習主席が開会式に出席した上、ラウンド・テーブル方式の首脳会議を取り仕切る旨発表した。
出席予定であるのは28ヵ国の代表で、アルゼンチン・ベラルーシ・チリ・チェコ・インドネシア・カザフスタン・ケニア・ラオス・フィリピン・ロシア・スイス・トルコ・ウズベキスタン・ベトナム・カンボジア・エチオピア・フィジー・ギリシャ・ハンガリー・イタリア・マレーシア・モンゴル・ミャンマー・パキスタン・ポーランド・セルビア・スペイン・スリランカである。
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