米コンサルティング会社のマーサー(注後記)が発表した、海外駐在員の世界生計費調査によると、高コストの都市世界10傑にアジアの5都市が入った。東京は香港に次いで3位で、他にシンガポール・ソウル・上海がランクインしている。なお、高コスト1位はルアンダ(アフリカ大陸南西部のアンゴラの首都)で、欧州からはスイス3都市(チューリッヒ・ジュネーブ・ベルン)が入り、北米からはニューヨークが9位にランクインした。
6月21日付フランス
『フランス24』オンラインニュース(
『AFP通信』配信):「ルアンダが香港を抜いて最も高コストの都市に」
米コンサルティング会社マーサーが6月21日に公表した“世界生計費調査”によると、ルアンダが、海外駐在員にとって最も高コストの都市に返り咲いた。同市は、一昨年まで連続3年間首位となっていたが、昨年は香港ドル高の影響もあって、香港に首位を奪われていた。
また、東京は昨年の5位から3位に順位を上げたが、円高と“住宅市場の活況”が影響したと分析されている。...
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6月21日付フランス
『フランス24』オンラインニュース(
『AFP通信』配信):「ルアンダが香港を抜いて最も高コストの都市に」
米コンサルティング会社マーサーが6月21日に公表した“世界生計費調査”によると、ルアンダが、海外駐在員にとって最も高コストの都市に返り咲いた。同市は、一昨年まで連続3年間首位となっていたが、昨年は香港ドル高の影響もあって、香港に首位を奪われていた。
また、東京は昨年の5位から3位に順位を上げたが、円高と“住宅市場の活況”が影響したと分析されている。
なお、マーサーの調査は、200以上の都市における、住居費・交通費・食費・遊興費など200項目以上のコスト比較によって順位付けされている。
同日付米
『ブルームバーグ』オンラインニュース:「アジアの都市が海外駐在員の世界高コスト都市ランキングを席巻」
マーサーの直近の調査結果では、経済発展の著しいアジアから5都市がトップ10に入っている。特に、ソウルは昨年の15位から6位に、ムンバイ(インド)は82位から57位に躍進した。
その他、香港(2位)、東京(3位)、シンガポール(5位)、上海(8位)がランクインしている。
なお、マーサーのアジア・中東・アフリカ地域担当のマリオ・フェローラ主任によれば、海外駐在員にとって金融中心地である香港・シンガポールは、高コストであっても、再び住みたい魅力ある都市の地位を築いているという。
同日付英
『デイリィ・メール・オンライン』(
『ロイター通信』配信):「アンゴラの首都が海外駐在員にとって最も高コストの都市に」
マーサーの調査データによれば、ルアンダでは、寝室2部屋のアパートの家賃が月4,800ポンド(6,055ドル、約67万円)で、ファーストフード店のハンバーガーが11.5ポンド(約1,600円)にもなるという。
一方、英国の都市のコストランキングが軒並み下がったのは、欧州連合離脱騒動で英ポンド安に陥ったためとみられ、ロンドンは昨年の17位から30位になっている。
同日付ガーナ
『クラシック・ガーナ』紙:「アンゴラの首都ルアンダが海外駐在員にとって最もコスト高の都市に」
マーサーの本調査は23年目で、グローバル企業にとって、海外駐在員を派遣するに当って有効な資料となっている。
その中でルアンダは、ここ数年トップにランクされているが、昨年香港に首位を譲ったものの、原油価格が持ち直したことから、石油生産国の首都として高コスト都市ランキングの首位に返り咲いている。
また、経済発展に伴い、他のアフリカの都市もコスト上昇が続いており、ビクトリア(14位、アフリカ大陸東岸1,300キロメーター沖にあるセーシェルの首都)、ンジャメナ(16位、アフリカ大陸北中央部のチャドの首都)、キンシャサ(18位、アフリカ大陸南中央部の旧ザイール・現コンゴ民主共和国の首都)が上位にランクされている。
最もコスト高の都市トップ10は以下のとおり。
①ルアンダ、②香港、③東京、④チューリッヒ、⑤シンガポール、⑥ソウル、⑦ジュネーブ、⑧上海、⑨ニューヨーク、⑩ベルン。
(注)マーサー・コンサルティング:ニューヨークを本拠地とし、世界40ヵ国約180都市にわたるグローバルネットワークに、19,000名以上のスタッフを擁する世界最大の組織・人事マネジメント・コンサルティング会社。1975年設立で、日本法人は1978年設立。
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