米CNNは16日、ある北朝鮮当局者の話として、同国は米東海岸を射程に入れたICMB(大陸間弾道ミサイル)が完成するまでは、トランプ米政権とは交渉する意思はないと主張したと報じている。
北朝鮮は外交交渉の可能性を完全に否定はしていないが、その当局者は「トランプ政権と交渉に入る前に、北朝鮮は米国のいかなる侵略行為にも対抗するための信頼に足る防衛力・攻撃力を保有していることを明確なメッセージとして伝えておきたい。」と語った。
ジョン・ケリー米大統領首席補佐官は先週、北朝鮮がICBMの大気圏再突入技術を開発中であり、核・ミサイル開発計画を大きく進展させる日が近づいていることを示唆して、米国の危機感を伝えている。...
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北朝鮮は外交交渉の可能性を完全に否定はしていないが、その当局者は「トランプ政権と交渉に入る前に、北朝鮮は米国のいかなる侵略行為にも対抗するための信頼に足る防衛力・攻撃力を保有していることを明確なメッセージとして伝えておきたい。」と語った。
ジョン・ケリー米大統領首席補佐官は先週、北朝鮮がICBMの大気圏再突入技術を開発中であり、核・ミサイル開発計画を大きく進展させる日が近づいていることを示唆して、米国の危機感を伝えている。
北朝鮮当局者は、信頼できるICBMの完成には、2つの追加ステップが必要と指摘した。先月トランプ大統領が国連演説で、「北朝鮮を完全に破壊する」と威嚇したことに対し、北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相が「金正恩委員長は前例のない規模の水爆を太平洋上で爆発させることを考えている。」と述べたが、そうした地上での核実験が1つ、他の1つは、グアムもしくはさらに遠くまで到達可能な長距離ICBMの実験だと説明している。
当局者はさらに、これらのいずれかまたは両方のステップを確認するために、現在行われている米韓合同軍事演習中か、トランプ大統領の来月上旬のアジア諸国歴訪中に、実験が行われる可能性があると警告した。
北朝鮮のキム・インリョン国連次席大使は16日、国連の核問題に関する委員会会合で演説し、同国の核・ミサイル実験を強い調子で正当化した。「米国の敵対的な政策と核の脅威が徹底的に根絶されないのであれば、我々はいかなる事態でも核兵器や弾道ミサイルを交渉のテーブルに置くことはないし、我々が選択した道から1インチも身を引くことはない。」と述べ、米国の脅威がある限り、交渉には応じない姿勢を見せた。
さらに次席大使は「今年我々は原爆、水爆、ICBM等の様々な手段を保有するれっきとした核保有国となった。」として、「米国全土が我々の射程内にあり、もし米国があえて我々の神聖なる領土に1インチでも侵入しようとすれば、地球上のあらゆる場所で我々の厳しい処罰から逃れられなくなるであろう。」と警告した。
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