この橋は世界で初めて3Dプリンターで製造された、主に自転車に乗った人が使うことを想定したコンクリート橋であるという。製造に当たったアイントホーフェン工科大学によると、橋は前もって圧縮応力を加えて強化したプレストレストコンクリートを材料としており、6月から作業を開始し、完成までに3カ月を要した。
橋は水路を挟む2つの道路を結んでおり、その長さは8メートル、幅は3.5メートルしかない。800のコンクリート層を重ね、スチールのケーブルで補強されて作られている。...
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この橋は世界で初めて3Dプリンターで製造された、主に自転車に乗った人が使うことを想定したコンクリート橋であるという。製造に当たったアイントホーフェン工科大学によると、橋は前もって圧縮応力を加えて強化したプレストレストコンクリートを材料としており、6月から作業を開始し、完成までに3カ月を要した。
橋は水路を挟む2つの道路を結んでおり、その長さは8メートル、幅は3.5メートルしかない。800のコンクリート層を重ね、スチールのケーブルで補強されて作られている。2トンまでの重量に耐えられるよう設計されており、少なくとも30年間の使用が可能としている。
アイントホーフェン工科大学のテオ・サレー(Theo Salet)教授は、「橋はそう大きくないが、プリンターによって作り出されたところがユニークだ。」とオランダの放送局に語った。同大学は、「橋を3Dプリンターで作成する一つの利点は、従来の型を使う工法に比べて使用するコンクリートの量がずっと少なくなることである。プリンターは必要な部分にだけコンクリートを使う。」とそのウェブサイトで説明している。コンクリートの製造時には多くのCO2が生成されるので、3Dプリンターを使えば、結果としてその排出量が少なくなり、また作業時間やコストも削減できる。
同大学では、今回提携したインフラ建設会社のBAM社と2トンの負荷をかけて橋のテストを行った。BAMも3Dプリンターは、「必要とする資源が少なく無駄が殆どない」とその利点を挙げている。同社は、「未来を見据え、インフラの問題に対処するための賢明な方法を常に追求し、社会における移動のしやすさや持続可能性の改善に多大なる貢献をしていく。」と話している。
オランダは米国や中国と並び、3Dプリンターの先端的な技術をリードする国だ。コンピュータやロボティックスの技術を駆使して、一からモノや構造物を製造・建設している。昨年、オランダの新興企業がステンレス製の橋の製作を3Dプリンターで開始し、既に3分の1が完成している。来年の3月までに完成し、6月にアムステルダムの運河に橋を架ける予定だという。
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