メルケル氏は安定した政府が必要だと強調し、少数与党の政府には「非常に懐疑的」という姿勢を示した上で、再選挙実施の可能性を示唆した。...

メルケル氏は安定した政府が必要だと強調し、少数与党の政府には「非常に懐疑的」という姿勢を示した上で、再選挙実施の可能性を示唆した。これに対しフランクワルター・シュタインマイヤー大統領は、再選挙は最後の手段であるとして、すべての政党に政権樹立を試みる義務があることを指摘した。シュタインマイヤー氏は議会の解散権を持っており、メルケル氏はシュタインマイヤー氏に議会解散を求めるとみられている。

メルケル氏は首相辞任をする意志はなく、「何も恐れてはいない」と発言しており、再選挙が行われた場合、自身はこれまでになく一致団結して臨むとしている。メルケル氏は１２年間首相に就任してきたが、再選挙によって４期目となる政治キャリアに終止符が打たれる可能性もある。

最新の世論調査によると、再選挙が行われた場合でも９月の選挙と同様、緑の党が躍進する見込みだ。９月の選挙の際はCDU・CSU３２．９％、社会民主党（SPD）が２０．５％だったが、第２党のSPDは「新たな大連立を組むつもりはない」と明言している。