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【Globali】
バチカン美術館、中国と「美術外交」へ(2017/11/23)
『AFP』『ロイター』や現地イタリアのメディアなどが、イタリアのバチカン美術館と中国の故宮博物院が交換展を行い、「美術外交」をすることを報じている。
バチカンと中国は1951年以降、断絶状態で、今回はその関係改善のため美術品で外交をするという試みを初めて企画したものだ。今週ローマでバチカン美術館と中国文化産業投資基金(CCIIF)が共同で発表した声明によると、来年3月頃に北京の紫禁城とバチカンのアニマ・ムンディ博物館でそれぞれ行われるという。
バチカン側は中国美術コレクションの中からキュレーターによってすでに39作品が選ばれており、40作品目はまだ選ばれていないが、西洋のキリスト教の作品になる見込みだ。...
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バチカンと中国は1951年以降、断絶状態で、今回はその関係改善のため美術品で外交をするという試みを初めて企画したものだ。今週ローマでバチカン美術館と中国文化産業投資基金(CCIIF)が共同で発表した声明によると、来年3月頃に北京の紫禁城とバチカンのアニマ・ムンディ博物館でそれぞれ行われるという。
バチカン側は中国美術コレクションの中からキュレーターによってすでに39作品が選ばれており、40作品目はまだ選ばれていないが、西洋のキリスト教の作品になる見込みだ。一方中国から貸し出される作品は、同国の現代中国画家の張焔(チャン・ヤン)氏の作品が12点ほど含まれる予定だ。
中国ではカトリック信者が二分されており、国が公認する「中国天主教愛国会」とローマ法王に忠誠を誓い、バチカンとの断交のため国からは公認されていない「地下教会」とに分かれている。ローマ教皇フランシスコは司教指名権が中国政府ではなくバチカンにあると主張するため、両者は数十年もの摩擦がある。バチカンの報道官グレッグ・バーク氏は「文化交流の方が難しい外交交流よりもずっと簡単であり、それがここで起ころうとしていることだ。」と述べた。またバチカン美術館館長のバーバラ・ジェッタ氏は「美というものは我々が‘美術外交’と呼ぶものへのカギとなる。」と語っている。
中国文化産業投資基金の朱建成氏は「この展覧会で中国とバチカンの文化交流の新たな扉が開くことを確信している」とし「今回の催しは相互理解と信頼を築きあげるのに重要である。中国とバチカンの友好関係を回復し、外交の正常化を促す」と意欲を示した。
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