1月9日付GLOBALi「中国、米・パキスタン間仲違いを尻目にパキスタンに海軍基地設営で対米・印対峙の準備着々」の中で次のように報じた。すなわち、“中国はこの程、以前から経済支援等で関係を強化しているパキスタンに、アフリカのジブチに続き2番目の海外軍事基地を建設する計画である。これによって、米国はもとより、何かと競合してくるインドを抑え込む効果を狙っている”。そして今度は、ベトナムと連携して南シナ海の石油開発に進出してきたインドの行動を阻止する対応に出た。一方、これに対抗するようにインドは、東南アジア諸国連合(ASEAN)10ヵ国首脳を、1月26日に行われるインドの「共和国記念日(注後記)」祭事に招いてインド・ASEAN連携を強化し、中国より優位に立とうと画策している。
1月11日付インド
『ワン・インディア』オンラインニュース:「中国、インドによる南シナ海投資に反発」
中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道官は1月11日、インドが二国間連携との“言い訳”の下、ベトナムの招きで領有権争いのある南シナ海における石油・天然ガス開発事業に投資することに断固として反対すると表明した。
在インドベトナム大使館のトン・シン・タン大使は1月9日、南シナ海のベトナム開発事業へのインドの投資を歓迎すると語っていた。...
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1月11日付インド
『ワン・インディア』オンラインニュース:「中国、インドによる南シナ海投資に反発」
中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道官は1月11日、インドが二国間連携との“言い訳”の下、ベトナムの招きで領有権争いのある南シナ海における石油・天然ガス開発事業に投資することに断固として反対すると表明した。
在インドベトナム大使館のトン・シン・タン大使は1月9日、南シナ海のベトナム開発事業へのインドの投資を歓迎すると語っていた。
陸報道官は、周辺国が通常の連携で行われる共同開発に異論はないが、中国の主権を侵害するような開発事業への投資は認められないと付言した。
中国が異論を唱えているのは、中国主権内と主張する海域におけるベトナムの石油・天然ガス探査事業に、インドの石油天然ガス開発公社(ONGC)が参画しようとしていることである。
一方、インドは、ONGC活動はあくまで商業ベースの話で、領有権問題に何ら関わるものではないとしている。
なお、インドは最近ベトナムとの連携を強化し、また、南シナ海における航行の自由を盛んに主張している。
一方、1月10日付英『デイリィ・メール・オンライン』(『AFP通信』配信):「インド、中国より優位に立つべくASEANに接近」
インドのナレンドラ・モディ首相は、1月26日の共和国記念日の祭事にASEAN 10ヵ国首脳を招待する。これは、東南アジア地域における中国の影響力を少しでも弱めたい意向とみられる。
インドのプリーティ・サラン外相は1月10日、インド・ASEAN連携25周年を記念して、1月25日にインド・ASEAN首脳会議を開催すると発表した。
また、同外相は、毎年の同記念日には、通常外国高官一人を招いてインド軍閲兵式を開催しているが、今回は初めて、ASEAN 10ヵ国首脳を招待したとする。
なお、最近のインドは、モディ首相の“東方行動”方針の下、東南アジア地域において中国より優位に立つべく、ASEAN諸国との貿易・文化交流に注力している。
(注)共和国記念日:インド憲法施行の記念日で、全国共通の国民の祝日とされ役所は強制的に閉鎖。このような、全国の役所が強制閉鎖となる祝日が15日ある。更に、州・宗教毎に決められた祝日が他に36日あるが、行政が麻痺しないよう、この日の役所の閉鎖は選択制。
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