これまで何度か触れたとおり、フィリピンのトランプと言われたロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、首脳にあるまじき汚い言葉を吐いたり、敵対する人にはたとえ他国の要人であろうと、容赦ない態度を取ってきた。しかし、一昨年の6月に就任して以降、非常に高い支持率を得てきた同大統領も、1年経った昨年の7月以降支持率が下がったこともあって、いよいよ国民から飽きられたかと心配した模様である。ところが、年末にかけて再び高支持率を取り返したことに安堵してか、内外から不評だった、公の場でガムを噛む無礼について、脊髄疾患からくる痛みを和らげるためだと、意味不明ながらも、とにかく取り繕う態度を取り始めたと報じられている。
1月12日付英
『デイリィ・メール・オンライン』(
『ロイター通信』配信):「フィリピンのドゥテルテ大統領、12月の新たな世論調査で“最高”との評価に返り咲き」
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、世論調査会社ソーシャル・ウェザー・ステーション(SWS)が昨年12月に実施した世論調査の結果、人物の信頼性について“最高”の評価を再び取得した。
SWSは四半期ごとに調査しているが、一昨年に就任以来昨年の6月末まで、同大統領は“最高”評価を得ていた。...
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1月12日付英
『デイリィ・メール・オンライン』(
『ロイター通信』配信):「フィリピンのドゥテルテ大統領、12月の新たな世論調査で“最高”との評価に返り咲き」
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、世論調査会社ソーシャル・ウェザー・ステーション(SWS)が昨年12月に実施した世論調査の結果、人物の信頼性について“最高”の評価を再び取得した。
SWSは四半期ごとに調査しているが、一昨年に就任以来昨年の6月末まで、同大統領は“最高”評価を得ていた。しかし、次の7~9月期で“非常に高い”との1ランク下の評価になり、いよいよ支持率下落傾向に入ったかとみられていた。
大統領府のハリー・ローク報道官は、高い支持率は、大統領が、国の治安及び経済の持続的成長に向けて、しっかり対応していることが評価された証しだとコメントした。
なお、SWSの調査は、12月8~16日の間、1,200人の成人からの回答を基にしており、その結果83%が大統領を信頼すると回答していた。また、同大統領の成果についても、9月期が48%だったのに対して、12月期では58%に上昇していた。
一方、同日付フランス
『フランス24』オンラインニュース(
『AFP通信』配信):「フィリピンのドゥテルテ大統領、公の場でガムを噛む悪習について弁明」
フィリピン歴代大統領の中では最高齢72歳のドゥテルテ大統領は、口汚い言葉を発したり、公の場でガムを噛んだり、また、公式行事に普段着や靴下も履かないで出席したりと、とにかく無礼な振る舞いが多く、直そうともしなかった。
ところが同大統領は1月11日、ガムを噛む習慣は、自身が抱える“脊髄”疾患からの痛みを緩和するためだと明かした。疾患の詳細については語らなかったが、ガムを噛むと少しは痛みが和らぐという。
昨年同大統領が訪日した際、天皇陛下と謁見する予定が入っていたが、儀礼に厳しい日本の宮内庁等は、同大統領が無礼を犯すのではないかと大いに心配した。何故なら同大統領は、2016年にカンボジアのノロドム・シハモニ王と謁見した際、シャツの袖をまくり、襟のボタンも留めない無礼をはたらき、また、中国の習近平(シー・チンピン)国家主席と会談した際も、ガムを噛んでいたことが判明したからである。
なお、地元報道によると、同大統領はかつてオートバイの事故に遭って、脊髄を傷めたという。
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