韓国で8日から開催される平昌冬季五輪を控え、ペンス米副大統領がアジア歴訪の一環で来日している。安倍総理と会談し、対北朝鮮政策に関し日米の協調体制を確認すると見られている。8日は韓国に発つが、平昌での米朝会談の可能性を含め、今後の動きが注目される。
2月6日付
『AP通信』は「ペンス氏、米朝会談の可能性否定せず“成り行き次第”」との見出しで以下のように報道している。
ペンス副大統領は、6日間のアジア歴訪に発つ前「トランプ大統領は常に対話に期待しているが、私は会談の要求はまだ出していない。今後の成り行き次第である。」と述べ、韓国で開催される冬季五輪で北朝鮮高官と会談する可能性を排除しなかった。同氏は火曜日本に到着。安倍総理と米軍に会う予定。...
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2月6日付
『AP通信』は「ペンス氏、米朝会談の可能性否定せず“成り行き次第”」との見出しで以下のように報道している。
ペンス副大統領は、6日間のアジア歴訪に発つ前「トランプ大統領は常に対話に期待しているが、私は会談の要求はまだ出していない。今後の成り行き次第である。」と述べ、韓国で開催される冬季五輪で北朝鮮高官と会談する可能性を排除しなかった。同氏は火曜日本に到着。安倍総理と米軍に会う予定。歴訪中、平昌五輪立ち寄るかが注目されている。しかし、ペンス氏もティラーソン国防相も対話の可能性を示す一方、米側は具体的行動には出る気配を見せてはいない。
米国は韓国との合同チームで参加する北朝鮮が五輪を「ハイジャック」しないか懸念している。全ての訪問地で北の実態を報告したいとしているペンス氏は、韓国では2010年、北の魚雷による哨戒船が沈没の追悼式に参加予定。まだ同氏は米国代表を率い、五輪に北朝鮮に拘束され帰国後死亡したオットーワームビアの父を同行させており、北朝鮮の人権侵害への注意を促し、北の厳しい現状を伝えるとしている。
日曜、北朝鮮政府は、「(核ミサイル開発は)米国と同盟国を阻止するもので、トランプが時代錯誤の教義的態度を改めないなら、米国に更なる危険が及ぶ結果となる」とけん制している。
同日付米国『LA・タイムズ』は「ペンス氏、冬季五輪での北高官との会談に前向きの意向」との見出しで以下のように報道している。
米政府は2日に及び平昌五輪での米朝会談への可能性を示した。ペンス副大統領はアラスカで、訪韓時点での会談予定はないが、成り行き次第だとの見解を示す一方、ティラーソン国防相もペルーでの記者会見において同様のコメントをした。
北朝鮮は米国のオファーには公式に反応しておらず、交渉の突破口となる可能性は非常に低い。米国のアナリストからは、ペンス氏の五輪での行動が反発を招きかねないとの意見や、対話の効果がないとなれば、政権はまた米韓合同軍事演習を提案するかもしれない、又は、米朝が会談をしても、関係は悪化しかねないとの懸念の声も聞かれる。
一方、ビクター・チャー氏が次期駐韓大使の候補に検討されたが、駐韓大使はまだ決まっていない。ペンス氏は五輪開催されている間、北朝鮮の安全体制を非難する予定。米政府はリベラルな文政権が、五輪後、朝鮮融和に傾くのではないかと懸念している。そうなると、北への輸出禁止で中国やロシアの説得に努めた米国の努力を蝕むことになる。
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