平昌冬季オリンピックの組織委員会は7日、スポンサーであるサムスン電子から各国の参加選手に配布される予定の最新型のスマートフォンが、国連の制裁により、北朝鮮とイランの選手には配布されないと発表した。
サムスン電子は平昌オリンピックのスポンサーを務めており、同社の旗艦モデルである大型スマートフォン「ギャラクシー・ノート8」の五輪仕様版約4,000台を、参加選手や国際オリンピック委員会(IOC)の委員らに無料で配布するために寄贈した。
五輪仕様版は市販されているものではないが、サムスンの「ノート」シリーズは、スマートフォンの機種としては最も高額なものの1つだ。オリンピック組織委員会によれば、ギャラクシー・ノート8の価格は韓国で100万ウォン程度(約10万円)であり、北朝鮮とイランを対象とした国連の制裁で禁じている贅沢品の供給に該当する可能性がある。...
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サムスン電子は平昌オリンピックのスポンサーを務めており、同社の旗艦モデルである大型スマートフォン「ギャラクシー・ノート8」の五輪仕様版約4,000台を、参加選手や国際オリンピック委員会(IOC)の委員らに無料で配布するために寄贈した。
五輪仕様版は市販されているものではないが、サムスンの「ノート」シリーズは、スマートフォンの機種としては最も高額なものの1つだ。オリンピック組織委員会によれば、ギャラクシー・ノート8の価格は韓国で100万ウォン程度(約10万円)であり、北朝鮮とイランを対象とした国連の制裁で禁じている贅沢品の供給に該当する可能性がある。またスマホは潜在的に軍事目的で使用されることもあり得るという。
平昌オリンピックは明日9日に開会し、25日までの17日間の日程で、15種目が行われる。北朝鮮は22人の選手を派遣しているが、その内の10人だけが北朝鮮代表として競技に出場する。残りの12人は、韓国と合同チームを結成する女子アイスホッケーの選手である。
イランからは4人の選手が派遣される。4人ともスキー種目で、アルペンスキーとクロスカントリーの種目に出場する。
イランは中東におけるサムスン製品の主要市場であり、調査会社の情報によれば、携帯電話の販売シェアは51%とトップに立っている。2位も韓国のLGだが13%にとどまり、サムスンが圧倒している。同社はイランで携帯電話ばかりでなく、洗濯機、テレビ、エアコン等の多くの家電製品を幅広く販売しているため、今回の措置により、今後の同社ビジネスに影響が出てくるかも知れない。
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