英ロンドンで、ロシアのプーチン大統領を批判するグループが書いたと思われる落書きが
話題となっている。それは南部ソールズベリーで元二重スパイのロシア人男性とその娘が神経剤の「ノビチョク」で襲撃され、重体となった事件を皮肉り、ロシア大使館近くの路上に書かれたもので、神経剤の名前が入った食事のメニューとなっている。
「ロシア大使館で食事を」とロンドンのロシア大使館近くの歩道に白字で書かれた落書きには、「パスタ・ポロニウム」「サリン・スパゲティ」「ノビチョコレート」と神経剤入りのメニューが並び、「我々が入れたものを誰が知っていようか?(Who knows what we Putin)」として、「入れた」(put in)とプーチン(Putin)の掛け言葉で終わっている。
英国とロシアは、英南部ソールズベリーで4日に発生した、ロシアの元二重スパイのセルゲイ・スクリパリ氏とその娘ユリアさんが、旧ソ連時代の強力な神経ガス「ノビチョク」の使用で襲撃された殺人未遂事件を巡り、非難の応酬を続けている。...
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「ロシア大使館で食事を」とロンドンのロシア大使館近くの歩道に白字で書かれた落書きには、「パスタ・ポロニウム」「サリン・スパゲティ」「ノビチョコレート」と神経剤入りのメニューが並び、「我々が入れたものを誰が知っていようか?(Who knows what we Putin)」として、「入れた」(put in)とプーチン(Putin)の掛け言葉で終わっている。
英国とロシアは、英南部ソールズベリーで4日に発生した、ロシアの元二重スパイのセルゲイ・スクリパリ氏とその娘ユリアさんが、旧ソ連時代の強力な神経ガス「ノビチョク」の使用で襲撃された殺人未遂事件を巡り、非難の応酬を続けている。
英国は襲撃への対抗措置として、23人のロシア人外交官に対し、ロンドンの同国大使館から1週間以内に退去するよう命じるとともに、サッカーのワールドカップ・ロシア大会への王族や閣僚の出席を含め、高官級でのロシアとの接触を停止することを発表した。英国に加え、米国、フランス、ドイツなども、ロシアが犯行に関与したとして同国を非難している。
ロシアは襲撃へのいかなる関与も否定しており、外交官の追放に対しては報復措置の発動を表明した。同国のラブロフ外相が、まもなく措置が取られることを表明している。さらにリャブコフ外務次官が15日、同国政府はノビチョクの開発計画には一切関与していないと主張した。化学兵器禁止条約に加盟後、軍用毒物の分野の研究は全て終了し、蓄えていた分も全て廃棄済であるという。
英国では2006年にロンドンで、ロシアを批判していた元KGBのスパイ、アレクサンドル・リトヴィネンコ氏が、放射性物質のポロニウム210が加えられた緑茶を使って毒殺される事件があった。ロシアはいかなる関与も否定したが、英国はプーチン大統領が暗殺を承認した可能性が高いという内容の調査結果を発表している。
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