フランスで昨年のハンバーガーの年間販売量が、初めて同国の定番食であるフランスパンのサンドイッチの販売量を抜いたことがわかった。外食産業のコンサルティング会社が発表した。20日に各国メディアが一斉に同ニュースを興味深く報じている。
パリが拠点の外食産業のコンサルティング会社「ジラ・コンセイユ(Gira Conseil)」の調査によると、2017年にハンバーガーは、フランスの85%のレストランのメニューにあり、販売総数は昨年から9%増加して約14億6,000万食に達した。この10年で14倍に増加している。一方、長い棒状のフランスパンのバゲットにバターを塗り、ハムを挟んだ今でも一番人気の伝統的なサンドイッチ、「ジャンボン・ブール」の販売総数は約12億2,000万食だった。...
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パリが拠点の外食産業のコンサルティング会社「ジラ・コンセイユ(Gira Conseil)」の調査によると、2017年にハンバーガーは、フランスの85%のレストランのメニューにあり、販売総数は昨年から9%増加して約14億6,000万食に達した。この10年で14倍に増加している。一方、長い棒状のフランスパンのバゲットにバターを塗り、ハムを挟んだ今でも一番人気の伝統的なサンドイッチ、「ジャンボン・ブール」の販売総数は約12億2,000万食だった。両者は2016年にほぼ並んでいたが、遂にバーガーが追い越した。
これは自国の食文化に誇りを持ち、長年世界的なハンバーガーの攻勢に抵抗してきたフランス人にとっては一大ニュースだ。ジラ・コンセイユのベルナール・ブーブール氏は、「我々は3年間バーガーの大ブームについて語ってきた。今年はこの現象をどのように表現すべきかわからない。ただただ熱狂的だ。」と驚きを表した。
フランスではファーストフード店の売り上げが記録更新を重ねている。同国はマクドナルドの米国外で最も利益をもたらしている市場であり、1,400店舗以上を構える。しかし、ファーストフード店で販売されたバーガーは全体のわずか30%で、多くがレストランで消費されており、ミシュランの星を取るレストランでもバーガーが提供されているという事実は、フランス料理愛好家の懸念をさらに招いている。
食通にとっては、ジャンクフードのようなバーガーが徐々に姿を消し、新鮮で品質が高いものが増えていることには希望が持てる。フランス人の味覚に合うようにチェダーチーズではなく、地元のロックフォールなどが使用されており、仏マクドナルドも、マック・カマンベールや、バゲットをバンズに使ったマック・バゲット、ディジョン・マスタードや種々のフレンチサラダ、そしてデザートにマカロンなどを提供しており、顧客は食事とともにビールを飲むこともできる。
ブーブール氏は”Le Burger”がフランスの食事として定着しており、「フランスでは、バーガーが有名なステック・フリット(ステーキにフライドポテトを添えたもの)にさえ、取って代わるものとなるかも知れない。」と語った。
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