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フランス、退職鶏のための「退職の家」が誕生(2018/04/17)
通常18ヶ月齢で、卵質や産卵率が低下する採卵鶏は、屠殺場に送られる。しかし、今後はフランス中南部リムザンにある「退職の家」に受け入れられる鶏たちは、退職後の生活を満喫し、早死を免れることができる。
「鶏の平均余命は6年。 しかし、生産性が低下すると有機農場であっても、鶏達は取り分けられてそのまま屠殺場に送られる、その代替案を私たちは提案している。」とこの新規事業を立ち上げた一人、ファビアン・ソルマン(Fabien Sauleman)さんは述べている。
パリにある新興企業のプルハウス(Poulehouse)は、230,000ユーロ(約3000万円)で、
16ヘクタールの畑に囲まれた1,200平方メートルの農場を購入し、鶏を受け入れる小屋などを整備した。...
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「鶏の平均余命は6年。 しかし、生産性が低下すると有機農場であっても、鶏達は取り分けられてそのまま屠殺場に送られる、その代替案を私たちは提案している。」とこの新規事業を立ち上げた一人、ファビアン・ソルマン(Fabien Sauleman)さんは述べている。
パリにある新興企業のプルハウス(Poulehouse)は、230,000ユーロ(約3000万円)で、
16ヘクタールの畑に囲まれた1,200平方メートルの農場を購入し、鶏を受け入れる小屋などを整備した。2017年2月にスタートしたばかりのプルハウスは、既に全国の4つの有機農場と提携している。提携先の有機農場は、通常行われているくちばしの先の切り取りを行うことなく、18カ月齢に達した採卵鶏を殺さずに、鶏の退職の家に持ってきてくれる。提携先農場での若い鶏達が生んだ卵は、ベルギーとフランスの150のお店で、「Poulehouse」のラベルで、卵1個1ユーロ(約130円)で販売されている。決して安くはないが、動物福祉に関心の高い消費者には魅力のある商品で、毎週1万~2万の有機卵が販売されている。この「Poulehouse」ラベルの卵の収益で、鶏の家での鶏達の滞在費用が賄われており、さらには研究開発にも使われている。
650羽から始めた退職の家は、最大18000羽を受け入れることができる。今後は18カ月以上の鶏達の死亡率、生産性、健康状態に関するデータ収集を行っていく。将来的には、生産性の落ちた採卵鶏を処分せずに農場内で飼育を続けることができる
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