大会期間中、サンクトペテルブルクにはダイバーシティ・ハウス(Diversity House)が開館する予定であった。この施設は同性愛者、非白人のサッカーファン、女性、難民などが試合を観戦できる環境を提供することを目的としていた。
しかし開幕直前に、建物の所有者が主催者を締め出し、契約を解除した。
地元主催者がBBCに伝えたところによると、「所有者は、この場を立ち去るよう荒々しく言い、電力を止め、何の説明もなかった。...
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大会期間中、サンクトペテルブルクにはダイバーシティ・ハウス(Diversity House)が開館する予定であった。この施設は同性愛者、非白人のサッカーファン、女性、難民などが試合を観戦できる環境を提供することを目的としていた。
しかし開幕直前に、建物の所有者が主催者を締め出し、契約を解除した。
地元主催者がBBCに伝えたところによると、「所有者は、この場を立ち去るよう荒々しく言い、電力を止め、何の説明もなかった。」という。
このイニシアチブを支援する、フットボール・アゲンスト・レイシズム(Fare)は、政治的動機付けが背景にあるかもしれないと述べた。この事件は「強力な保守的政治勢力によって、ロシアでいかに人権に関する議論が抑圧されているかを示す政治的攻撃」であったと、Fareのピアラ・ポウアーディレクターは16日、声明を通じて述べた。同氏は、ロシア、特にサンクトペテルブルクで、法律を口実に人権擁護団体が閉ざされたり圧力をかけられたりしてきた長い歴史を指摘した。
同性愛は1993年にロシアで非犯罪化されたが、同性愛者への偏見はなくなっていない。
FIFAはFareと協力してサンクトペテルブルク当局に解決策を見いだすよう連絡を取り、事件について「遺憾だ」と表明している。
モスクワにも14日、ダイバーシティ・ハウスが開設され、イベントが行われている。施設では、サッカー関連の展示、ワールドカップの試合観戦、サッカーや人権に関するディスカッションやミーティングなどが開催される。大会期間中は毎日、ロシア人やサッカーファンに開放されている。
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