【Globali】
シンガポールで保健システムのデータベースへのハッカー事件が起きた(2018/07/21)
7月20日に発表されたシンガポール政府の情報によると、保健システムのデータベースへのハッカー事件が起きたが、そのデータベース中にリー首相の通院情報などの保健データも含まれていた。 捜査当局としては、今回のハッカー事件の目的が、リー首相の健康状態に関する情報の入手にあったのではないかとして調査を開始した。
なお、シンガポール厚生省によると、今回のハッカーグループは、シンガポールに居住する150万人(全人口の1/4以上に相当する)の保健医療情報データベースをコピーし、ここには医療機関で診療を受けた16万人の医療措置データも含まれていたとのことである。
シンガポール情報保安局の責任者であるデビッド・コー氏によれば、今回のハッカー事件が周到に準備されたもので、ハッカーが2大シンガポール保健システムネットワークの1つ、シンヘルス(SingHealth)システムのコンピュータにまんまと侵入して、その中のデータベースをコピーした。...
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なお、シンガポール厚生省によると、今回のハッカーグループは、シンガポールに居住する150万人(全人口の1/4以上に相当する)の保健医療情報データベースをコピーし、ここには医療機関で診療を受けた16万人の医療措置データも含まれていたとのことである。
シンガポール情報保安局の責任者であるデビッド・コー氏によれば、今回のハッカー事件が周到に準備されたもので、ハッカーが2大シンガポール保健システムネットワークの1つ、シンヘルス(SingHealth)システムのコンピュータにまんまと侵入して、その中のデータベースをコピーした。
さらに、デビッド・コー氏は、今回の事件を起こしたハッカーグループは盗んだデータベース量からすると、単なる小さな組織ではなくて、国家規模の大きなハーカーグループと特定している。
シンガポール当局は、現在のところ、ハッカーグループの国名は名指していない見当はついているようである。さらに、今回のハッカー事件の目的として、シンガポールのリー・シェン・ロング首相の通院治療の医療データにアクセスが多発していることから、首相の健康状態の情報入手に目的があったのではないかと考えている。ちなみに、首相は、リンパシステムの癌で2回ほど治療を受けている。
ところで、シンガポールはすべての情報システムが統合化されており、世界で最もスマート・シティのモデルとして相応しい国である。そのため、シンガポールは、今回のハッカー事件のように、いったんハッカーの標的にされると脆弱な側面があることが露呈された。
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