9月20日からEU加盟27か国は、オーストリアのザルツブルグで英国と11月中旬までにEU離脱の方法について結論を導くために非公式な会議を行った。
11月中旬にEU離脱の方法についてEUと英国の間で結論が出たとして、実際に英国のEU離脱が施行されるのは来年、2019年3月29日となる。
9月20日からEU加盟27か国は、オーストリアのザルツブルグで英国と11月中旬までにEU離脱の方法について結論を導くために非公式な会議を行った。
11月中旬にEU離脱の方法についてEUと英国の間で結論が出たとして、実際に英国のEU離脱が施行されるのは来年、2019年3月29日となる。
現在、英国のEU離脱協議で一番の問題点は、英国のアイルランド島側でEUと英国の国境線をどこに引くかである。...
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9月20日からEU加盟27か国は、オーストリアのザルツブルグで英国と11月中旬までにEU離脱の方法について結論を導くために非公式な会議を行った。
11月中旬にEU離脱の方法についてEUと英国の間で結論が出たとして、実際に英国のEU離脱が施行されるのは来年、2019年3月29日となる。
現在、英国のEU離脱協議で一番の問題点は、英国のアイルランド島側でEUと英国の国境線をどこに引くかである。これについては、次の2つの案がある。
1.アイルランドと英国領の北アイルランド境界をEU / 英国の国境とする。
この案が理にかなっているように見えるが、英国とEUは双方とも反対している。英国にとっては1998年に集結した、北アイルランド紛争時の明確な境界線を復活することになり、政治的に微妙な影響が危惧されるので反対している。EUは、北アイルランドで生産された製品が、関税を付加されてEU側のアイルランドに高く売られることになり好ましくないと考えている。
2.アイルランド島全体をEUに含ませ、グレートブリテン島を英国とし、海上に国境を設ける。
これはEUの英国EU離脱主任担当官、ミッシェル・バルニエの提案している案で、“Backstop”と呼ばれ、アイルランド島内に北アイルランド紛争時の物理的境界線を復活されないための苦肉の策と言える。しかし、英国にとっては、北アイルランドがアイルランドに併合される危険性があるので強く反対している。
従って、英国もEUも英国、アイルランド間の国境に引き方についての抜本的な解決策をいまだに持ち合わせていないことになる。
いずれにせよ今後、英国EU離脱協議でアイルランド島側におけるEUと英国の国境がどう決着するか、注意して見守りたい。
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