一部の心臓手術が麻酔無しで受けることが可能になった。9月中旬、ジェラールクルトワ(GérardCourtois)さんは、フランス北部の都市、リールにあるリール大学病院で、全身麻酔や局部麻酔を受けることなく催眠療法のみで大動脈弁の手術を受けた。
患者の大腿動脈弁を置き換える心臓手術は、通常であれば全身麻酔又は強い局部麻酔で行われる。しかし、モルヒネまたは抗不安薬、弛緩薬を使用する全身または局所麻酔は、高齢者の患者には副作用のリスクが高まるため、88歳のクルトワさんには、手術の前に、専門的訓練を受けた看護師によって催眠療法が施された。
当初、クルトワさんは催眠療法に乗り気ではなかった。しかしこの新しい医療の為に訓練を受けた催眠専門看護師エレン・セルジェント(HélèneSergent)さんからの説明を受けて、催眠療法を受けることを決断した。...
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患者の大腿動脈弁を置き換える心臓手術は、通常であれば全身麻酔又は強い局部麻酔で行われる。しかし、モルヒネまたは抗不安薬、弛緩薬を使用する全身または局所麻酔は、高齢者の患者には副作用のリスクが高まるため、88歳のクルトワさんには、手術の前に、専門的訓練を受けた看護師によって催眠療法が施された。
当初、クルトワさんは催眠療法に乗り気ではなかった。しかしこの新しい医療の為に訓練を受けた催眠専門看護師エレン・セルジェント(HélèneSergent)さんからの説明を受けて、催眠療法を受けることを決断した。
前日に、専門看護師はクルトワさんの趣味や好きなことについて聞き取り調査を行い、当日は、患者の大好きな旅行やガーデニングを話題に会話をすすめていった。1時間の手術の間、クルトワさんは自分の好きなことについて語ったあと、いつの間にか眠りに落ちていたという。リール大学病院の手術課の責任者は、「催眠術では、患者はすぐに回復する。メリットが大きい」と述べている。
同病院では、この種の心臓手術が毎年400件ほど行われており、患者の80%が催眠療法に適していると推定されている。 大学病院では新たに4人の看護師が、催眠療法の訓練を受ける予定だ。
回復して元気に帰宅したクルトワさんは、手術中のことは、全く記憶に残っていないという。
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