米グーグルから分社化したアルファベット傘下の自動運転開発企業ウェイモは5日、米アリゾナ州フェニックスで、利用者から実際に料金を徴収する自動運転車の配車サービス「ウェイモ・ワン」を開始すると発表した。
『ロイター通信』『AP通信』『フォーブス』など多くのメディアが報じている。グーグルは2009年に、同社内で自動運転車による配車サービスのプロジェクトを開始したが、遂に顧客から料金を徴収することとなり、商用化の段階に到達した。
同社はこれまで、カリフォルニア、アリゾナ、ワシントン、ミシガン、ジョージアの5州25都市の公道で、1,000万マイル(約1,600万キロ)超の走行実験を実施してきた。...
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『ロイター通信』『AP通信』『フォーブス』など多くのメディアが報じている。グーグルは2009年に、同社内で自動運転車による配車サービスのプロジェクトを開始したが、遂に顧客から料金を徴収することとなり、商用化の段階に到達した。
同社はこれまで、カリフォルニア、アリゾナ、ワシントン、ミシガン、ジョージアの5州25都市の公道で、1,000万マイル(約1,600万キロ)超の走行実験を実施してきた。その間の事故は僅か数件で、殆どが軽微なものだ。アルファベットは本プロジェクトへの投資額を公表していないが、専門家は10億ドル(約1,130億円)を優に超えると見ている。
ウェイモは、2016年以来走行実験を実施してきたフェニックス近郊の約100マイル(約160キロ)圏内で、サービスを開始することとした。当初は、昨年4月からの走行実験に参加した数百人に利用者を限定する。
車両はパシフィカ・ハイブリッドなどクライスラーのミニバンを使用し、大人3人と子供1人まで乗車できる。同社は既に完全に無人運転での走行実験を実施しているが、現段階では、人間のドライバーが同乗し、非常事態の発生時にのみ対応する。
「ウェイモ・ワン」を利用するためには、スマートフォンの専用アプリをダウンロードし、クレジットカードを登録する。ウーバーやリフトなどの配車サービスと使い方は同様だ。サービス提供地域であれば、車は24時間いつでも呼び出せる。利用者は実際に乗車する前に、目的地までの所要時間と走行距離、料金の見積もりを受け取って確認する。料金は当面、ウーバーなどと同様の水準にするという。
ウェイモは、アリゾナ州で実際に走行する車が何台となるのかについては、明らかにしなかった。ジョン・クラフチック最高経営責任者(CEO)は5日、「ウェイモ・ワンは、時間をかけてさらに多くの顧客に提供していきたい。自動運転は多くの人に取って新たな技術であるため、乗客の快適性と利便性を考慮の上で慎重に進めていく。」とブログに投稿した。
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