2月19日付
『ブルームバーグ』オンラインニュース:「中国、香港・マカオを米シリコンバレーに対抗する最先端技術都市群に発展させる計画」
中国国営『新華社通信』は2月18日、中国政府が、香港・マカオを含めた中国南部の珠海(チューハイ)エリアをグレーター・ベイエリアとして、米シリコンバレー(注1後記)に対抗する、世界最先端技術開発都市群へと発展させることを計画していると報じた。
同計画概要では、香港・マカオ・深玔(シャンチェン)・広州(コワンチョウ)の4都市を総合開発して、世界の最先端技術開発、香港を中心とした国際金融・貿易及び人民元建てビジネスの拠点とするものである。...
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2月19日付
『ブルームバーグ』オンラインニュース:「中国、香港・マカオを米シリコンバレーに対抗する最先端技術都市群に発展させる計画」
中国国営『新華社通信』は2月18日、中国政府が、香港・マカオを含めた中国南部の珠海(チューハイ)エリアをグレーター・ベイエリアとして、米シリコンバレー(注1後記)に対抗する、世界最先端技術開発都市群へと発展させることを計画していると報じた。
同計画概要では、香港・マカオ・深玔(シャンチェン)・広州(コワンチョウ)の4都市を総合開発して、世界の最先端技術開発、香港を中心とした国際金融・貿易及び人民元建てビジネスの拠点とするものである。
HSBCホールディングス(世界最大級のメガバンク)の試算によれば、同エリアの人口は6,700万人余りだが、同発展計画によって、1兆ドル(約110兆円)の大経済圏が形成されることになり、世界第4位の輸出国(注2後記)である日本を凌駕することになるという。
同計画の報道記事に伴い、同エリアの広州港、珠海港、深玔・塩田(ヤンチアン)港の株価が、軒並み1日の上限の10%値上がりした。
なお、習近平(シー・チンピン)国家主席は、昨年10月に開通した香港~マカオを結ぶ世界最長の海上橋(総工費150億ドル、約1兆6,500億円、全長34マイル、約55キロメーター)の開通式典に出席している。
更に同主席は、昨年9月に開通した、中国本土~香港を結ぶ高速鉄道敷設も後押しした。
ただ、香港民主化活動家らは、同高速鉄道の香港側終着駅内で中国本土の入出国審査が行われるシステムになっていることから、一国二制度が認められた香港内で、中国本土の法律が適用されることに反発している。
(注1)シリコンバレー:カリフォルニア州北部のサンフランシスコ・ベイエリアの南部に位置しているサンタクララバレーおよびその周辺地域の名称。多数の半導体メーカー(使用原材料シリコン)が集まっていたこと、および地形(渓谷)に由来する。この地域からは、アップル、インテル、ナショナル・セミコンダクター、グーグル、フェイスブック、ヤフーなどに代表されるソフトウェアやインターネット関連企業が多数生まれ、IT企業の一大拠点となっている。
(注2)世界第4位の輸出国:輸出高約7,000億ドル(約77兆円)。1位は中国(2兆3千億ドル、約253兆円)、2位米国(1兆5千億ドル、約165兆円)、3位ドイツ(1兆4千億ドル、約154兆円)。
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