『フランス アンフォ』によると、農業国の「スロバキアでは、何千ユーロもの欧州連合(EU)からの補助金のおかげで、小麦、大麦、ジャガイモの農作物が数ヘクタールの区画に及んでいる。」
「しかし、スロバキアの農民はマフィアのようなシステムの横行を非難している。詐欺師たちが、自分たちがEUからの援助金を受け取ることができるように、 あらゆる手段を使って農家の土地を奪い取ろうとしている。」
仏『エクスプレス』が今年2月に報道した記事によると、堕落したスロバキアの利益団体らが、新しい収入源として、EUからの農業地域への直接交付金に目を付けた。...
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『フランス アンフォ』によると、農業国の「スロバキアでは、何千ユーロもの欧州連合(EU)からの補助金のおかげで、小麦、大麦、ジャガイモの農作物が数ヘクタールの区画に及んでいる。」
「しかし、スロバキアの農民はマフィアのようなシステムの横行を非難している。詐欺師たちが、自分たちがEUからの援助金を受け取ることができるように、 あらゆる手段を使って農家の土地を奪い取ろうとしている。」
仏『エクスプレス』が今年2月に報道した記事によると、堕落したスロバキアの利益団体らが、新しい収入源として、EUからの農業地域への直接交付金に目を付けた。その結果、マフィア的手法を用いて、本来の所有者から農地を不正にゆすり取ろうとする詐欺事件が横行しているという。
「スロバキアでは、ソビエト連邦崩壊後、土地は相続人の間で均等に分配されるという先祖伝来の法律が復活した。 これはスロバキアの農地の細分化と、いくらかの混乱をもたらした。 二人の人が同じ区画を主張する、あるいは自分が土地を所有している、ということに気付かない、などの問題が稀ではなくなった。」
「そしてこのような状況が、特殊な形式の詐欺を容易にした。EUの補助金を請求するために、企業や個人が一部の農地の所有権を主張するようになった。そして、CAP(共通農業政策)の恩恵を分配する責任を負うスロバキア支払い局(APA)に虚偽の契約書を送っている。」
「こうした団体や個人は時として、補助金の受取を正当化するために、本来の所有者の同意なしに土地を耕作する。 そして、本来の所有者がこうした詐欺を阻止するために介入しようとすると、脅迫されたり暴力が振るわれたりする。」
「農地の細分化にもかかわらず、スロバキアは農業補助金が最も一極集中化している欧州連合の国だ。受益者の20%が、支払われた補助金の94%を受け取っている状況で、住民一人あたり約120ユーロ(約14700円)に相当する。」
「同じ土地が2階分の補助金交付申請の対象となる場合、APAは資料と資金を凍結し、案件を裁判所に提出する。 手続期間中補助金を受け取れなくなった、略奪された小自作農は破綻する可能性がでてくる。 農民の中には、このような方法は彼らの土地を安く買うための大規模な農業グループの戦術だと見なしている。」
EUはスロバキアでの詐欺事件について調査を進めているが、調査に対してスロバキア政府は協力的ではないという。『エクスプレス』によると、欧州議会の予算管理委員会委員長は、この問題に対して次のように述べている。「欧州詐欺防止局(Olaf)によるいくつかの調査がこの地域の主権者であるスロバキアに送られたが、地方自治体によって却下された。 警察と司法の間が明らかに近すぎる国である」。
スロバキアでは、こうした汚職問題を追及していた記者が昨年2月に殺害され、汚職に対する国民の批判がいっきに高まった。今年3月末には、反汚職を訴えたチャプトバ氏が初の女性大統領として誕生している。
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