事実上死刑を廃止(10年以上死刑判決を行っていない)していたモロッコでは、観光客を狙ったイスラム国信者による凶悪テロ事件を受け、1993年以来初めて死刑判決が行われたという。
7月19日付
『Yahooニュース』(AP通信引用)は「モロッコ:北欧の女性殺害で3人を死刑判決」との見出しで以下のように報道している。
モロッコの裁判所は北欧からアトラス山に旅行に来ていた2人の女性(28歳のノルウェー人女性とデンマーク人の24歳の女性が刺殺された)を残忍に殺害したテロ犯の男性3人に死刑判決を下した。現場から逃げた4人目の容疑者は終身刑となった。審議は数時間に及び、法廷は19人の容疑者へ5年から30年を言い渡した。...
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7月19日付
『Yahooニュース』(AP通信引用)は「モロッコ:北欧の女性殺害で3人を死刑判決」との見出しで以下のように報道している。
モロッコの裁判所は北欧からアトラス山に旅行に来ていた2人の女性(28歳のノルウェー人女性とデンマーク人の24歳の女性が刺殺された)を残忍に殺害したテロ犯の男性3人に死刑判決を下した。現場から逃げた4人目の容疑者は終身刑となった。審議は数時間に及び、法廷は19人の容疑者へ5年から30年を言い渡した。殺害の様子は動画に撮影されネット上に投稿されていた。
イスラム国への忠誠を示していた23人の男たちは判決前、寛大な措置を求めていたという。大工や行商人の主犯格の男は、アッラーの神に許しを求めていた。6月の最終弁論では、検事は主犯格3人を鬼畜人間だと表現し、死刑判決を求めた。遺族の弁護士は判決に100%満足しているとしている。
モロッコは死刑判決が殆どない国で、前回は1993年カサブランカの警察本部長が、数百人への強姦や虐待を行い死刑を言い渡されていた。
7月18日付英国『ガーディアン』は「モロッコで観光客の頭部を切断したジハーディストに死刑判決」との見出しで以下のように報道している。
昨年12月モロッコで起きた殺害事件で、3人の男に死刑判決が言い渡された。2人の被害者はデンマーク出身のルイーザ・ベスタージャー・イェスペルセンさんとノルウェー出身のマーレン・ウエランドさん。イスラム国を崇拝する信者グループによる犯行だった。
モロッコでは1993年以降死刑執行が行われていないが、検察側は11週の公判で死刑を求刑していた。先週の法廷では「最も妥当なのはこれら鬼畜らの死刑です」とするイェスペルセンさんの母親の手紙が読み上げられた。寝袋のまま切りつけられた女性達の遺体は2人が訪れた観光地インミルで散歩をしていたフランス人により発見された。殺害の一部始終が撮影された動画がネットに投稿され、イスラム国支援者や極右、白人国粋主義者ネットワークで拡散されていたという。
この事件により観光収入が10%、年間数百万人が観光に訪れ、テロ攻撃も多くないモロッコでは衝撃が走った。
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