8月20日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』(
『ロイター通信』配信):「ドゥテルテ比大統領、領海内に無許可侵入の軍艦に対して“非友好的”対応を取ると警告」
ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は8月20日、フィリピン沖数マイル内に突然侵入してくる中国軍艦を念頭に置いて、今後同国領海内に事前許可なく侵入してくる外国船に対して、“非友好的”対応を取る旨の警告をリリースした。
大統領府のサルバドール・パネロ報道官が明らかにしたもので、同大統領としては、最近になって幾度となく南シナ海やその他フィリピン領海内に無許可で中国軍艦が侵入している事態に我慢がならず、かかる声明を発表したものだという。...
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8月20日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』(
『ロイター通信』配信):「ドゥテルテ比大統領、領海内に無許可侵入の軍艦に対して“非友好的”対応を取ると警告」
ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は8月20日、フィリピン沖数マイル内に突然侵入してくる中国軍艦を念頭に置いて、今後同国領海内に事前許可なく侵入してくる外国船に対して、“非友好的”対応を取る旨の警告をリリースした。
大統領府のサルバドール・パネロ報道官が明らかにしたもので、同大統領としては、最近になって幾度となく南シナ海やその他フィリピン領海内に無許可で中国軍艦が侵入している事態に我慢がならず、かかる声明を発表したものだという。
同大統領の支持率はさほど悪化していないものの、中国に対する弱腰政策について、非難する声が高まってきていたことが、今回の声明に繋がったものとみられる。
なお、同報道官は“非友好的”対応についての説明は避けたが、代わって、デルフィン・ロレンザーナ国防相が記者団に対して、例えば軍艦や沿岸警備艇を派遣して侵入外国船を領海外まで追い出すこと等、多くのやり方があるとコメントしている。
フィリピン政府は直近でも、南シナ海やその他のフィリピン領海内に中国海警、軍艦、武装漁船が侵入してくる度に、外交ルートを通じて懸念を伝えてきている。
しかし、今回は国防部が、今年2月から8月初めまでの間、パラワン島(フィリピン西部の南シナ海南端の島)やタウィタウィ島(フィリピン南端のスールー諸島内の島)領海内を無断航行する中国軍艦の映像を公開して、具体的に問題提起した。
8月21日付フィリピン『マニラ・ブルティン』紙:「ロレンザーナ国防相、領海内通過の外国船に事前許可取得義務付けとの大統領令を絶賛」
ロレンザーナ国防相は8月20日午後、当日午前にリリースされた大統領令(フィリピン領海内を通過する外国船に事前許可取得義務付け)を大変評価すると表明した。
同大統領令はパネロ大統領府報道官がリリースしたもので、直近数ヵ月間に、タウィタウィ島とボルネオ島(マレーシア東端)間のシブツ海峡を、中国軍艦と海底資源調査船による未通知航行が頻繁に発生したことが背景にあるとみられる。
同国防相は、近年にない頻度で、中国船がフィリピン領海内に無許可侵入してきていることに対して、非常に懸念を抱いていたと付言している。
(注)領海:基線から最大12海里(約22キロメーター)までの範囲で国家が設定した帯状の水域であり、沿岸国の主権が及ぶ水域である。沿岸海といわれることもある。領海、領海の上空、領海の海底とその地下には沿岸国の主権が及ぶ。
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