朝鮮半島非核化に関わる米朝実務者協議が決裂した翌日、中国の習近平(シー・チンピン)国家主席と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、両国の国交樹立70周年を祝うメッセージを交換した。両首脳は異口同音に、両国関係は揺るぎないものだと強調して、それぞれの立場、思惑から米国を牽制した。
10月6日付フランス
『AFP通信』:「習国家主席と金委員長が中朝関係は“不滅”と称賛」
中国国営『新華社通信』は10月6日、中朝国交樹立70周年を迎えるに当って、習近平国家主席が金正恩委員長宛の祝電の中で、両国関係は今後も“長く安定していく”と述べたと報じた。
一方、北朝鮮国営『朝鮮中央通信』も同日、金委員長が習国家主席に宛てて、両国関係は“不滅”だと言及したと報じた。
北朝鮮は、1949年に中国が建国された際、いの一番で承認している。...
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10月6日付フランス
『AFP通信』:「習国家主席と金委員長が中朝関係は“不滅”と称賛」
中国国営『新華社通信』は10月6日、中朝国交樹立70周年を迎えるに当って、習近平国家主席が金正恩委員長宛の祝電の中で、両国関係は今後も“長く安定していく”と述べたと報じた。
一方、北朝鮮国営『朝鮮中央通信』も同日、金委員長が習国家主席に宛てて、両国関係は“不滅”だと言及したと報じた。
北朝鮮は、1949年に中国が建国された際、いの一番で承認している。
習氏は更に、朝鮮半島の平和と安定のため、両国は“重要な役割”を担ってきているとも言及した。
両首脳はこれまで合計5度会談をしているが、そのうち一度は、習国家主席が今年6月、中国首脳として14年振りに訪朝した際に開催されている。
両首脳の祝電交換に先立って、中国は10月1日に、建国70周年を祝う最大規模の軍事パレードを実施している。
一方、北朝鮮は10月5日、スウェーデンにおいて米朝実務者協議を行ったが、米側対応に“全く失望した”と表明している。
しかし、米側では、“良い協議”ができたと発表している。
なお、米朝間直接交渉が始まって以来、中国もまたロシアも、北朝鮮に非核化の道を辿らせるためには、まず国連安全保障理事会が決議している対北朝鮮制裁解除が必要だと訴えてきている。
同日付中国『チャイナ・デイリィ』:「習・金両氏が祝賀メッセージを交換」
習国家主席は、金委員長に宛てた祝電の中で、両国の伝統的関係は価値が測れないほど貴重であるとした上で、両国の友好関係の強化・発展は中国共産党及び中国政府の揺るぎない方針だと強調した。
一方、金委員長は、中朝の長い友好関係に基づき、双方の団結の力をもって、社会主義及び朝鮮半島の平和と安定を確かなものにしていきたい、とのメッセージを習国家主席に宛てている。
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