【Globali】
米メディア;2024年夏季オリンピック招致活動に悶える米国都市
昨年報じたとおり、米国オリンピック委員会(USOC)は2024年夏季オリンピック招致に向けて奔走している。そうした中、米国内での招致活動において、第一候補に選定されていたボストンが、市長はもとより、地元の強硬な反対運動に遭って、USOCが候補都市から外す決断を余儀なくされたとの衝撃的なニュースが米メディアによって報じられた。
7月28日付
『NBCニュース』(
『AP通信』記事引用)は、「USOC、新たに2024年夏季オリンピックの候補都市探し」との見出しで、「USOCのスコット・ブラックマン専務理事は7月27日午後、ボストンを2024年夏季オリンピック候補都市から外すことを決めたと発表した。ボストン招致に反対運動を展開していた人達は、今年1月に不可解な決定でボストンが候補都市となって以来、市内の老朽化した輸送システムや不十分な宿泊設備等は深刻で、とてもオリンピック開催の余地はないと訴えていた。...
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7月28日付
『NBCニュース』(
『AP通信』記事引用)は、「USOC、新たに2024年夏季オリンピックの候補都市探し」との見出しで、「USOCのスコット・ブラックマン専務理事は7月27日午後、ボストンを2024年夏季オリンピック候補都市から外すことを決めたと発表した。ボストン招致に反対運動を展開していた人達は、今年1月に不可解な決定でボストンが候補都市となって以来、市内の老朽化した輸送システムや不十分な宿泊設備等は深刻で、とてもオリンピック開催の余地はないと訴えていた。」とし、「USOCは、国際オリンピック委員会(IOC)の受付け締切日の9月15日までに、新たな候補都市を選定する必要があるが、目下のところロス・アンゼルスが最有力とみられる。」と報じた。
同日付
『USAトゥデイ』紙(
『AP通信』記事引用)は、「ボストン・オリンピック反対運動推進者、活動の成功を祝う」との見出しで、「USOCがボストンを候補都市からはずす決定を下す直前、マーティ・ウォルシュ市長は、夏季オリンピックで赤字が出た場合の資金負担を拒否する姿勢を示した。ボストン招致の反対運動を展開していたリーダーのクリス・デンプシー氏は、トップダウンの招致決定や、オリンピックに金が掛り過ぎることなど、この機会にIOCやUSOCは良く熟考すべきである。さもなければ、どの国や都市も手を挙げなくなるだろうと述べた。」とし、「USOCが今年1月、サン・フランシスコ、ロス・アンゼルス、ワシントン特別区を押し退けてボストンを候補都市とする決定をしたのは、密室の協議でなされており、世論調査でボストン市民の多くが、オリンピック招致に反対を表明していた。」と伝えた。
また、7月27日付
『タイム』誌は、「ボストン、オリンピック候補都市から外れて幸運」との見出しで、「ボストン市民は、オリンピック開催に伴う巨額な出費に反対して、2022年の冬季オリンピック招致活動から撤退した、オスロ(ノルウェー)、ストックホルム(スウェーデン)、リヴォフ(ウクライナ)、クラクフ(ポーランド)の他都市に続くことになった。ボストン招致に反対運動を展開していた人達は、当初から、オリンピックやワールドカップ開催には巨額な出費を強いられるだけで、地元には何ももたらさない、と批判していた。」とし、「次なる有力候補は、1984年開催時に2億1,500万ドル(当時の換算レートで約520億円)の黒字を出したロス・アンゼルスと言われている。当時の競技施設が使用できることも有利にはたらこう。なお、競合都市は、ハンブルグ(ドイツ)、ローマ(イタリア)、パリ(フランス)、ブダペスト(ハンガリー)、更に、つい先日名乗りを挙げたトロント(カナダ)である。」と報じた。
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