駐ロシア米大使は、昨年10月初めにジョン・ハンツマン大使(当時)がユタ州知事選挙への再出馬のために辞任して以来、空席のままであった。後任として、昨年12月半ばに米上院によって承認されたジョン・サリバン前国務省副長官が、この程ようやく着任した。ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領間の個人的友好関係は別にして、それぞれが相手の外交官を追放したりして、両国間の外交関係は難しい局面にあり、新大使の手腕が試される。
1月19日付米
『ワシントン・ポスト』紙:「米ロ関係が油断ならない中、新駐ロシア米大使が着任」
新駐ロシア米大使として任命されていたジョン・サリバン前国務省副長官(60歳)が先週、モスクワに着任した。
米ロ双方は、相手国の外交官を追放する等、現在、米ロ関係はどん底にある。
ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領は個人的には友好と不可解な関係にあるが、2016年時の大統領選と同様、直近でもロシア側による2020年大統領選への介入疑惑が取り沙汰される等、油断ならない状況にある。...
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1月19日付米
『ワシントン・ポスト』紙:「米ロ関係が油断ならない中、新駐ロシア米大使が着任」
新駐ロシア米大使として任命されていたジョン・サリバン前国務省副長官(60歳)が先週、モスクワに着任した。
米ロ双方は、相手国の外交官を追放する等、現在、米ロ関係はどん底にある。
ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領は個人的には友好と不可解な関係にあるが、2016年時の大統領選と同様、直近でもロシア側による2020年大統領選への介入疑惑が取り沙汰される等、油断ならない状況にある。
サリバン氏は国務省副長官時代、トランプ政権下での国務省予算削減や、現職長官等他の高官の辞任・更迭の中、厳しい省運営を担ってきた。
また、同氏は、トランプ大統領の“信任を失った”との理由だけで、駐ウクライナ米大使のマリー・ヨワノビッチ氏を任期半ばで帰国命令を発したことでも知られている。
従って、今度は同氏自身が、米外交にとって現在最も重要かつ難しい状況にある駐ロシア米大使の任に当たることになる。
同氏は、ロシアの専門家でもなければ、ロシア語が堪能である訳でもない。
しかし、大使経験者などの外交専門家は、同氏が判断力に優れていること、かつ、ホワイトハウスとの関係が良好であることから、大使として適任であると評価している。
1月16日付ロシア『タス通信』:「新米大使ジョン・サリバン氏が1月17日にモスクワ着任」
サリバン新大使は、昨年8月初めに辞任を表明し、10月初めに帰国したジョン・ハンツマン前大使の後任である。
サリバン氏は12月中旬、駐ロシア米大使就任に当たって、米ロ関係が厳しい状況にある中、それでも両国が協力できる点、例えば軍備制限、対テロ政策に関わる情報共有、北極周辺の安全保障等に注力したいと表明していた。
新大使着任に先立って、外務省のセルゲイ・リャブコフ副大臣は、膠着状態となっている米ロ政府間の直接対話復活含めて、両国関係にとっての現実的な貢献を期待するとコメントした。
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