現在使用されている中朝友誼橋が老朽化し、通行量も制限されていた。このため中朝国交樹立60周年であった2009年に温家宝総理(当時)が訪朝した際に援助によって新鴨緑江大橋を建設することを約束したのだった。大橋本体は資金も含めて全面的に中国が建設したが、北朝鮮側の道路は北朝鮮側が建設することになっていた。
北朝鮮の資金不足で道路建設ができなかったといわれていたが、2019年6月の習近平主席の訪朝の際に、道路および通関施設の建設を援助することが決まったと伝えられている。...
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現在使用されている中朝友誼橋が老朽化し、通行量も制限されていた。このため中朝国交樹立60周年であった2009年に温家宝総理(当時)が訪朝した際に援助によって新鴨緑江大橋を建設することを約束したのだった。大橋本体は資金も含めて全面的に中国が建設したが、北朝鮮側の道路は北朝鮮側が建設することになっていた。
北朝鮮の資金不足で道路建設ができなかったといわれていたが、2019年6月の習近平主席の訪朝の際に、道路および通関施設の建設を援助することが決まったと伝えられている。
2019年9月の衛星写真を見ると、北朝鮮側橋脚の近くは田圃が拡がっていたが、10月には田圃が切り開かれ、道路が出来上がっており、2020年1月の写真では道路が白くなっていて舗装された様子がうかがわれた。橋脚から4.5㌔の国道まで、道路が繋がった模様。
ただし中国の援助で建設が行われたのならば、国連の制裁違反になる。
また新鴨緑江大橋を使用して、物流が増えることがあれば、また北朝鮮からのトラックの積荷が鉄鉱石や石炭など制裁で取引が禁じられているものであることが明らかになれば、国連の制裁違反になる。
現在は新型肺炎のために中朝の往来は遮断されているが、新型肺炎が終息すれば往来は復活するだろう。果たしてそのとき、中国は新鴨緑江大橋を使用して大っぴらに物流を増やすことをするのか。「密輸をとりしまることができなかったので、たまたま物流があった」という言い訳は通用しない。
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