米国のロイド・オースティン国防長官は20日インドを訪問し、ラジナート・シン国防相と会談した。両国は、インド太平洋地域における中国の影響力の高まりを背景に、防衛関係を強化していくことを発表した。
パキスタンのニュースチャンネル
『ドーン』によると、インドはアジア太平洋地域における米国の重要なパートナーであり、オースティン国防長官の2日間の訪問は、インドにとってバイデン政権との初の直接会談となる。
この会談は、19日に終了したアラスカでの米中高官による会談に続くもので、ワシントンの高官はこの中国との話し合いを「単刀直入で、厳しい」ものだったと表現している。
インドに先立ち、オースティン国防長官はアントニー・ブリンケン米国務長官とともに、中国の挑発的な活動に悩まされているアジア地域の重要なパートナーである日本と韓国を訪問している。...
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『ドーン』によると、インドはアジア太平洋地域における米国の重要なパートナーであり、オースティン国防長官の2日間の訪問は、インドにとってバイデン政権との初の直接会談となる。
この会談は、19日に終了したアラスカでの米中高官による会談に続くもので、ワシントンの高官はこの中国との話し合いを「単刀直入で、厳しい」ものだったと表現している。
インドに先立ち、オースティン国防長官はアントニー・ブリンケン米国務長官とともに、中国の挑発的な活動に悩まされているアジア地域の重要なパートナーである日本と韓国を訪問している。また今回の会談の1週間前には、米国、日本、オーストラリア、インドの、中国に対抗するための4カ国同盟であるクワッドの初の首脳会談が行われている。
仏金融紙『レゼコー』は、オースティン国防長官のインド訪問は、中国の影響力の増大が懸念される地域において、米国が安全保障の観点からインドを重視していることの証しだと報じている。ロンドン大学キングスカレッジの教授で、インドのシンクタンク「オブザーバー・リサーチ・ファウンデーション」の研究ディレクターであるハーシュ・パント教授は、同紙に対して「オースティン国防長官は、アメリカの重要な同盟国である日本と韓国を訪問した後にインドに足を運んでいるが、インドは厳密に言えば同盟国ではない。」と指摘している。「最近まで、両国は冷戦から受け継いだ疑心暗鬼を特徴とした関係を持っていた」 という。しかし、「2014年に政権を取ったモディ首相が、この関係を前進させ、防衛がその推進力となった」と教授は説明している。
会談後、オースティン国防長官は、インドは米国にとってインド太平洋地域における「柱」であると述べた。インドのシン国防相も、両国の軍事協力は「21世紀の重要なパートナーシップの一つ」になると断言した。両者は、防衛、情報共有、物流における協力を深めることで合意したことを発表した。
なお、2国間の防衛貿易は、2008年には10億ドル以下だったが、2019年には190億ドルにまで成長している。トランプ政権時には、米国が衛星や感知器から得た機密データを共有し、インドがミサイルや兵士の配置を調整するのに役立てるという機密情報共有の協定が2020年に締結されている。
ただし、インドにとって最大の武器供給国は依然としてロシアである。2018年にもロシアとミサイル防衛システム「S-400」の購入契約を結んでいる。今年中に納入される予定となっているが、実はロシアの武器販売に対するアメリカの禁輸措置の対象となっている。 オースティン国防相は、この厄介な案件について会談で取り上げたとされている。
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