鉄道王・根津嘉一郎のコレクションをもとに開かれた根津美術館。
その中に根津嘉一郎がこだわって集めた３つの時代の鬼退治のものがたり「酒呑童子絵巻」がある。
そもそも酒呑童子は、近江国伊吹山に住むお酒が大好きな鬼。
普段は人間の姿をしてるが、酔っぱらうと鬼に変身。
江戸時代後期に描かれた絵巻物には、３歳からお酒を飲み始めたという酒呑童子は、このころから酒癖が悪く、酔っぱらっては貴族の娘をさらって食べてしまう。
そこに源頼光ら６人のつわものが登場。
執念深い酒呑童子は、首を切り落とされてもなお噛み付いて抵抗する。
江戸時代初期のものは、作風が全く違う。
描いたのは、狩野派の絵師・狩野山楽。
花鳥風月が優雅に描かれ、鬼の首が刎ねられるのも金屏風の前。
酒呑童子の物語が生まれた頃の室町時代の絵巻物には、自分の屋敷にさらってきた娘をはべらせ、大酒を飲む酒呑童子が描かれていた。
やがて源頼光たちが成敗にくるとも知らず、酒に酔った酒呑童子は鬼の姿で高いびき。
コミカルな酒呑童子が描かれていた。
企画展「酒呑童子絵巻－鬼退治のものがたり－」は、根津美術館で２月１７日まで。
自民党・元衆院議長・伊吹文明のスタジオコメント。
根津美術館の映像。
奈良、長谷寺、京都・大江山の豪族に言及。