【隅田川シーズンズ】
千鳥ヶ淵に枝垂れる満開の桜(その199) 3月31日、その日の朝10時前に、JR市川駅から総武緩行線に乗って秋葉原駅まで行った。
堀に映る満開の桜は、艶やかで、ボートに乗って堀の中を散策する人々の様子も、春うららを感じさせた。 11時ごろになると、雲が覆っていた空に、太陽が顔をのぞかせた。 大勢の人の波に乗って、歩いてゆくと、いろいろな人の会話が耳に入ってきた。 地方からこのために上京してきた人々もいれば、様々な国の人の声も入ってきた。 その人たちの会話を聞いていると、この千鳥ヶ淵の桜は、もう世界的に有名な名所となっているのだろうと感じた。 勿論、外国人が何をしゃべっているのかは、全ては分からないが、発する言葉の大きさや抑揚などやしぐさなどで、その満足度が伝わってきた。 満開のこのタイミングを狙ってやってくる観光客は、本当に幸せな人々であると思った。 これだけの景色は、そうざらにはないと感じた。 そして、明日からは、目の前の桜の花びらが、ひらひらと落ちてゆくことになる。 毎年、この時期のほぼ1週間ほどが、見ごろであって、それを逃すと少し残念な気分を感じさせる。「桜満開のタイミング」は、なんとも貴重な瞬間である。 赤っぽいピンクの桜も良いが、白に薄くピンクが混じり、全体的にみると白っぽい、少しピンクが混ざるその風情は、なんとも心地が良いものである。 この時ばかりは、こうした景色を、身近に見ることができる幸運に思わず感謝をしてしまう。 その日は、千鳥ヶ淵の中頃で、折っ返して帰路に就いた。 九段下駅に戻ると、階段一杯に人の集団が溢れ、大混雑となっていた。 半蔵門線に乗り、錦糸町でJRに乗り換えて、市川駅に戻った。12時頃であった。 戻る |