英国、新型コロナウイルス感染症の家庭用医薬品としてイベルメクチンを検討(2021/06/24)
抗寄生虫薬として広く使用されているイベルメクチンが、新型コロナウイルス感染症に対する家庭用医薬品として有効かどうかを、英国で研究されることが発表された。50歳以上の治療薬として考えられており、入院患者の減少や早期回復をもたらすことが期待されている。
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『イブニング・スタンダード』によると、イギリスの研究者たちは、寄生虫による感染症に対処するために使用される薬剤を、新型コロナウイルス感染症に感染した患者の早期治療法として使用できるかどうかを検討する。
イベルメクチンは、実験室での分析ではウイルスの複製を減少させ、パイロット試験では、軽症の患者の体内のウイルス量の減少と症状の発症期間の短縮をもたらしたという。
オックスフォード大学のナフィールド・プライマリー・ヘルス・ケア学科のクリス・バトラー教授は、「イベルメクチンは、世界中で容易に入手でき、他の多くの感染症にも広く使用されているため、安全性の高い医薬品として知られています。...
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『イブニング・スタンダード』によると、イギリスの研究者たちは、寄生虫による感染症に対処するために使用される薬剤を、新型コロナウイルス感染症に感染した患者の早期治療法として使用できるかどうかを検討する。
イベルメクチンは、実験室での分析ではウイルスの複製を減少させ、パイロット試験では、軽症の患者の体内のウイルス量の減少と症状の発症期間の短縮をもたらしたという。
オックスフォード大学のナフィールド・プライマリー・ヘルス・ケア学科のクリス・バトラー教授は、「イベルメクチンは、世界中で容易に入手でき、他の多くの感染症にも広く使用されているため、安全性の高い医薬品として知られています。また、いくつかの研究で初期の有望な結果が得られたため、すでに複数の国で新型コロナウイルスの治療薬として使用されている」と指摘。また、「イベルメクチンの大規模試験を行うことで、新型コロナウイルスに対する治療効果や、その使用に伴う利益や害があるかどうかを判断するための確固たる証拠を得ることができると期待しています。」と述べている。
今回の試験では、参加者は、3日間の治療を受けた後、28日間の追跡調査を受け、英国の標準的な治療を受けた人と比較される。
英『インデペンデント』によると、これまでの臨床試験の結果にはばらつきがあり、効果が認められないものもあれば、軽症患者のウイルス量が減少し症状の発症期間が短縮したとして、効果が期待されるとする報告も上がっている。
しかし、大規模な無作為化対照試験による証拠がないため、イベルメクチンがコロナ治療に有効であると断言できないままとなっている。一方、ペルー、ボリビア、コロンビアなどの一部の国では、試験結果を待たずにイベルメクチンの患者への投与を推進している。
リーズ大学のウイルス学者ステフェン・グリフィン博士は、大規模臨床試験を通して、「この薬剤が抗ウイルス剤として再利用できるかどうかという疑問に最終的な答えを与えることになるでしょう」と述べている。
なお、4月には、喘息の治療薬ブデソニドが、病院での治療を必要としない軽症のコロナ患者の回復期間を平均3日短縮できることが発見されている。安価な吸入器で1日2回、最長14日間投与されるこの薬は、コロナに感染した場合に、一般医による処方を受けて自宅療養ができる治療法になることが期待されている。
英国ではこうした大規模臨床試験を通して、早ければ秋には、錠剤タイプの2つの治療薬が一般に販売できるようになる可能性が浮上してきた。
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英国、キャンセル・カルチャーに対抗するニュース専門チャンネル誕生(2021/06/14)
英国で13日、20年ぶりにテレビの24時間ニュース専門チャンネル「GB ニュース」が誕生した。この新しいチャンネルは、キャンセル・カルチャーやウォークカルチャーに対抗するために立ち上げられたという。
英ニュースサイト
『ヨークシャーライブ』によると、「GB ニュース」は、無料のテレビニュースチャンネルであり、従来の24時間ニュースが流れるチャンネルとは異なり、様々な社会的影響力のある人々の見解や討論会などを織り交ぜた報道チャンネルとなる。また、オンラインでアクセスできる様々なストリーミング、ビデオオンデマンド、オーディオサービスの提供を開始する予定であり、ラジオ局の計画も発表されている。
英日刊紙『ザ・サン』によると、CEOのアンジェロス・フランゴプロス氏は次のように述べている。...
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英ニュースサイト
『ヨークシャーライブ』によると、「GB ニュース」は、無料のテレビニュースチャンネルであり、従来の24時間ニュースが流れるチャンネルとは異なり、様々な社会的影響力のある人々の見解や討論会などを織り交ぜた報道チャンネルとなる。また、オンラインでアクセスできる様々なストリーミング、ビデオオンデマンド、オーディオサービスの提供を開始する予定であり、ラジオ局の計画も発表されている。
英日刊紙『ザ・サン』によると、CEOのアンジェロス・フランゴプロス氏は次のように述べている。「GB ニュースは、英国のメディアに多様な声を届けることを目的としたデジタル企業であり、デジタルラジオの生放送を含む、可能な限りのプラットフォームで番組を配信していきたい。」さらに、米国のフォックスニュースやMSNBCのように「個別のニュース番組を提供し、実力のある司会者によって進められていく」と付け加えた。
しかし、同チャンネルは米国のチャンネルを真似た右派寄りのチャンネルが誕生するのではないかとの既存メディアからの猛烈な批判の的にもなっている。こうした批判に対し、同チャンネルのニュース担当ディレクターであるジョン・マクアンドリュー氏は、「自由、公正、公平」を目指し、「英国情報通信庁の規制に従う」と述べている。
スカイニュースの元司会者コリン・ブレイジャー氏は、「主流の放送局は、視聴者の大部分とかけ離れてきている」ために「GB ニュース」に加わったと語っている。「GBニュースは、視聴者が期待しているような荒々しいものではないので、視聴者は驚くと思います。より思慮深く、肯定的な雰囲気で、形式張ったものにはなりません。既存のニュース番組を見ていると、社会学の講義を受けているような気分になることがありますが、GBニュースの番組はそうならないと思います」と述べている。
フランゴプロスCEOは、キャンセル・カルチャー に対して批判的な見解を保持しており、GBニュースは、キャンセル・カルチャーやウォークカルチャーに媚びることのない「断固として独立したものになります。それが我々の売りです。投資家の皆様も、ジャーナリストの皆様も、そして視聴者の皆様も、そのことを認識するようになるでしょう。」と述べている。
ベテランキャスターで、GBニュースの主要司会者の1人となるアラステア・スチュワート氏は、英『イブニング・スタンダード』に対し、GBニュースは、従来の報道番組よりも「幅広く」「刺激的」な内容を提供し、イギリスの主流メディアでは報道されない見解を提供してくだろうと語っている。「多くのメディアで見られるようになった自己満足や自分が一番分かっているという態度に異議を唱えるものだ」と述べている。
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