【あの一言】
限界近づく日銀金融緩和
今井純子解説委員 日銀の金融緩和は追い込まれた末の追加緩和。金融緩和の限界は近い。緩和は、日銀がETF(上場投資信託)の買入額をほぼ倍の年間6兆円に拡大するという内容だが、日銀が国債を買い増している年間80兆円と比べるとはるかに小さな額。今回、長期国債を買い増すカードやマイナス金利の拡大というカードは切らず、最小限の追加緩和に留めた。金融市場では一時、英国がEU離脱を決めたことを受けて円高、株安が進んだが、経済界でもこの時期の追加緩和は必要ないとの意見も出ていた。日銀はカードを切らざるを得ない状況に追い込まれてしまったというのが専門家の見方。
2016/07/29 NHK総合[時論公論]
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