【あの一言】
どうなるリブラ・高まるデジタル通貨の議論
櫻井玲子解説委員 デジタル通貨とそれに対する規制の議論は今後も続くだろう。各国の中央銀行がデジタル通貨を発行すればよいのではとの議論も出ている。中国はデジタル人民元の実用化を急ぐ方針で、デジタルシルクロード構想もある。ドイツとフランスが共同声明を発表し、ECBに対しユーロデジタル通貨を求めていく考えを示した。IMFや各国の協力のもとで国際デジタル通貨の案も出ている。イングランド銀行・カーニー総裁は、中央銀行版リブラともいえる通貨の構想を披露。米国は支払い・送金の利便性向上を主張。ドル基軸体制を維持したい米国はデジタル通貨の導入には慎重だが、FRB幹部は支払いや送金システムの見直しには柔軟に対応する姿勢。国際通貨体制のあり方と規制の検討は今後も必要。
2019/10/29 NHK総合[時論公論]
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