薔薇咲き誇る(その206)
5月19日、その日の朝9時ごろ、市川駅からJR総武線に乗って、西船橋駅で、東葉高速線に乗り換え、八千代緑が丘駅まで行った。...
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5月19日、その日の朝9時ごろ、市川駅からJR総武線に乗って、西船橋駅で、東葉高速線に乗り換え、八千代緑が丘駅まで行った。
空はどんよりしていたが、薄日がさしており、カジュアルなシャツを羽織って丁度良い気候であった。
駅から15分ほど歩くと、「京成バラ園」に着いた。
入り口がかなり混雑しており、満開の薔薇の園への期待が膨らんでいた。
中に入ると、甘いバラの香りが漂い、色とりどりの大輪の薔薇が目の前に展開された。
その園の中は、まさに「満開」の薔薇で埋め尽くされていた。
先ずは、ビデオカメラを回しながら、園内の目立つ薔薇を探して、歩き始めた。
それにしても凄い人出だった。できるだけカメラに人が映らないようにしたが、それでも映像の中に多くの人が写ってしまった。
薔薇とヨーロッパの王家の関係は深く、名前からもその由来が容易に感じとれる。
しかも大輪の派手な薔薇の花は、王朝文化の頂点にある時代の遺産であることが分かる。
その園では、新種の花も育てていて、専門家が、来園者を連れて、園内の薔薇の案内や蘊蓄を傾けてくれる。
その日は、男女二人が、掛け合いでコーディネーターを務め、その説明の声が時折、カメラの中にも入ってきた。
二人連れの中年女性は、「薔薇学」に精通していると見えて、薔薇の名前やその由緒等を盛んに会話していた。
なるほどと、ある時は耳を傾け、その知識を楽しんだ。
それにしても凄い人出だ。もう少し早く来て撮影すれば、これほどの人込みの中を歩かなくても済み、しかも早朝の新鮮な映像も撮れたかもしれないと思った。
手にカメラを持ち、しばらく園を巡ると、眺めの良い定位置から撮れる場所をやっと見つけた。
三脚を立てて、じっくりと「薔薇の鑑賞」を行った。
後ろを通る人々は異口同音に、「綺麗」と嘆息を漏らした。
中には、その美しさと、伴にスマホの写真の中に自分の姿を残そうと、様々な挑戦をしている声が聞こえてきた。
夢中になっている内に、空からポツポツと雨の雫が降り始めてきた。
まずいと思い、その日は、三脚をたたみ、帰路に就くことにした。
幸運にも、本格的な雨にもたたられず、時折、頭に雨粒があたる程の状態で、「八千代緑が丘」の駅までたどり着いた。
頭の中には、妖麗な薔薇の花々の残像とその香りがくっきりと残っていた。
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江戸の華「神田祭」・両国「大相撲初日・相撲甚句」を楽しんだ(その205)
5月12日、その日の朝10時ごろ、市川駅からJR総武緩行線に乗って両国駅まで行った。...
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5月12日、その日の朝10時ごろ、市川駅からJR総武緩行線に乗って両国駅まで行った。
大相撲初日の櫓太鼓を見たいと思って国技館に行ったが、すでに終わっていた。
すると、両国駅前で、「相撲甚句」の催しがあり、そこに足を向けた。
聞き覚えのある節回しで、参加者は朗々と吟じていた。
両国から御茶ノ水駅まで、また総武線に乗り、聖橋口から神田明神まで歩こうとしたら、そこで交通規制にかかってしまった。
「神田祭」の神輿によるものだった。
その辺りでは、すでに祭りの熱気と歓声が鋭く迫ってきた。そのまま側道を神田神社の中に入って行くと、境内は祭りの坩堝と化していた。
神田っ子の祭り好きと、熱狂がそこにはあった。「神田」には多くの町名があり、更に細分化され、例えば「岩本町3丁目」などと、町名単位に神輿があるようだ。
その一つの神輿が、境内に入ってきて、神輿の担ぎ手は気勢を上げていた。女性の担ぎ手も、もみくちゃになりながら、笑顔で気勢を上げていた。
古くから続く「江戸の華」は、現代にも生きて、老若男女を巻き込み、異様な盛り上がりと熱気を醸し出していた。
境内での手打ちを終わると、神輿はまた道路に出て、そこから秋葉原駅前の広場に向かった。
大変なエネルギーが、発散し、辺りは非日常の空気に包まれていた。
その日は、神輿を追い、そのまま秋葉原駅から、帰宅の途に就いた。
ずっとビデオカメラで、追いかけていたので、少々疲れを感じていた。
初夏の暖かい陽気と薄曇りの空模様の日であった。
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葛西臨海公園に咲く、赤白紫のポピーの鮮やかな色彩(その204)
5月5日、その日の朝9時ごろ、市川駅からJR総武緩行線に乗って、西船橋駅に向かい、そこで武蔵野線に乗り換えて、「葛西臨海公園」まで行った。...
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5月5日、その日の朝9時ごろ、市川駅からJR総武緩行線に乗って、西船橋駅に向かい、そこで武蔵野線に乗り換えて、「葛西臨海公園」まで行った。
駅からは、観覧車を目印に直線的に歩いた。
昨年の同じ頃、この公園で赤白紫のポピー畑を見た時の鮮やかな色彩の印象が、まだ頭に残っていた。
ポピー畑が見えてくると、期待が膨らんでいた。だが期待に反し、昨年の規模からみると、咲いている面積がかなり狭いように感じた。
更に、色彩豊かなポピー畑の真ん中に、ポツンと禿げた草が生えていた。
それでも、三脚を立てて、撮影を敢行した。
その日は、晴天で、空には筋雲が青い空にくっきり浮かんでいる様子であった。
最初は、ファインダーに太陽の光が反射し、上手く被写体を捉えることが出来なかった。
この日のために、用意した、日除けフードを装着しても、状態は変わらなかった。
液晶のファインダーを閉じて、レンズ直接のファインダーを覗いて、しばらく撮影した。
そうすると、ピント合わせのロックが効かなかった。ピントを合わせる為には、合わせたい箇所に液晶ファインダー上で、指を2度タッチをしなければならない。
そうしないとズームアップした時に、対象がボケてしまうことになってしまうことになる。
仕方ないので、もう一度液晶ファインダーを使い、直感をフル活用して、撮影を再開することにした。同時に三脚をしまい、いつもの様にできるだけ滑らかに歩いて全体を映すことにした。
暫らく撮影した後、緑の生い茂る涼やかな林を通り抜け、浜辺に出てみた。
カラフルなテントが所狭しと並んでいた。
見ていると、近頃の簡易テントは、僅か5分ぐらいで、上手く設置できるようになっているようだ。手際の良い光景に感心していると、海の向こうには東京ゲートウェイが見えていた。
気温は、既に30度程度に上がっていた。もう夏の季節が訪れていた。
名物の観覧車に乗ってから帰ろうと思い、もう一度ポピー畑を通り過ぎた。
観覧車から、東京、千葉、湾岸一帯の景色を楽しんだ。
眼下を見ると、東京オリンピックで「カヌーの競技場所」になると思われる会場が、ほぼ出来上がっていた。綺麗なデザインであった。
観覧車からポピー畑を見下ろすと、色鮮やかに見えたので、もう一度ポピー畑を撮影しようという衝動にかられた。
9時半に撮影した頃の印象と較べると、たった2時間しか経っていないのに、驚くことに色彩がかなり強くなっていたように感じた。
「おおう・・・」と思い、もう一度撮影をしてみた。
一通り、撮影をしてから、駅に向かい、その日は帰途に就いた。
着ていた、コートはとうに脱ぎ、Tシャツ姿で電車に乗った。
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